仮面ライダー王蛇から仮面ライダーエビルまで!悪ライダーに殺気を吹き込む名スーツアクターたちの凄さ【しいはしジャスタウェイ・コラム】の画像
『仮面ライダーリバイス』 (c) 2021 石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映

 みなさんどうも! しいはしジャスタウェイです。現在放送中の『仮面ライダーリバイス』はテンポが良く、第7話でもう3号ライダーまで登場して目が離せないのですが、中でも「仮面ライダーエビル」という悪のライダーに心を奪われています。

 そもそも仮面ライダーとは、世界征服を企む謎の国際的秘密組織「ショッカー」の改造人間として作られた怪人の1人なんですよね。THEヒーローというより、怖さを漂わせる異形のヒーローです。だからこそ、現代の仮面ライダーでも特に悪のライダーに魅力を感じてしまいます。

 今でこそ仮面ライダーのモチーフも豊富になり、昆虫だけでなく、龍、電車、腕時計、フルーツ……フルーツ!?ってなりますよね(笑)。知らない方からするとビックリですよね。もっと混乱させることになりますが、そのフルーツライダーは戦国武将がモチーフにもなっています。つまり「戦国武将×フルーツ」です。もうパニックですよね、織田信長もビックリです。

 小学生の頃、僕はランドセルに仮面ライダーのキーホルダーをつけて登校してたのですが、女子たちがそれを見るたびに「ぎゃーー!バッタ!気持ち悪い!やめて!」と大騒ぎしていました。当時の女子たちには仮面ライダーは圧倒的に人気がなく「気持ち悪い」というイメージが多かったのが事実です(あくまでも僕の周りでの意見です)。

 そのライダーのキーホルダーはバイクに乗っていてチョロQみたいに走るんですが、それを女子たちに突っ込ませトドメをさしてしまいました……女子たちごめん!(笑)。けどそれぐらい、当時の仮面ライダーには「うわっ、何コレ……」という一度見たら忘れない異形感があったんですね。

 初代ライダーには悪役仮面ライダーである「ショッカーライダー」が登場し、なんとその数は6人。見た目は仮面ライダー1号・2号と変わりませんが、目の周りの黒い縁取りに、手袋とブーツとマフラーの色が違います。大きな子どもは「明らかに本物と違うのに!なんでみんな気づかないんだ!」とハラハラしたことでしょう。しかし、このショッカーライダーは本物と同じ声を出します。なのできっと、いつもとマフラーの色が違うと気づきつつも「声は一緒だしな~、う~ん、イメチェンしたのかな~」ぐらいに思ったのかもしれません。だまされるのも納得できます。

 悪役ライダーの系譜としては、1987年スタートの『仮面ライダーBLACK』で「シャドームーン」が登場。それまでは、悪い仮面ライダー=偽物の仮面ライダーというイメージだったのですが、全身シルバーで主人公と勘違いするほどデザインがカッコよく、とにかく魅了されました。

 僕らの世代は仮面ライダーの放送が無く(※1984年にテレビスペシャル『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』はありました)、特撮といえば「スーパー戦隊」と「メタルヒーローシリーズ」と「東映不思議コメディーシリーズ」に、日本テレビ系の「星雲仮面マシンマン」「兄弟拳バイクロッサー」でした。

「宇宙刑事ギャバン」から続く洗練されたメタリックなボディがカッコいいと刻まれた世代なので、やはりシャドームーンは当時の子どもたちにドストライクでハマったんです。そして平成ライダーが始まり、2003年スタートの『仮面ライダー龍騎』では「仮面ライダー王蛇(おうじゃ)」というこちらもまた衝撃的な悪ライダーが登場。なんせ変身者が関東拘置所に拘留されていた凶悪殺人犯ですから。数々の暴力行為や殺人の動機は「イライラしたから」です。もう凶悪もいいところでしょう。

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