年間発行部数が500万部以上を超えていた、黄金期と呼ばれる1980年代後半から1990年代にかけての『週刊少年ジャンプ』。およそ『Dr.スランプ』と『ドラゴンボール』の連載時期がそう呼ばれており、毎週読者を夢中にさせていた。
『SLAM DUNK』や『魁!!男塾』や『幽☆遊☆白書』、『ジョジョの奇妙な冒険』は第3部と第4部のあたりで、『ろくでなしBLUES』のようなシリアスな不良ものから、『珍遊記-太郎とゆかいな仲間たち-』といったギャグ漫画に『電影少女』のようなラブコメまでジャンルも多岐にわたって連載された。こうして人気作を並べてみるだけでも、いかにモンスター級の雑誌であったかが察せられるだろう。
今回は、その中でも90年代に連載終了を迎えた『ジャンプ』名作漫画をピックアップ。当時の読者だったと思われる40代の男性300人を対象に「90年代の『ジャンプ』で一番泣けた作品」についてアンケートを行った。読者が最も泣けた、感動したというシーンと合わせてランキング形式で紹介したい。(アンケートサイト「ボイスノート」協力)
■実写映画も大ヒットを記録した『るろ剣』
まず6.3%の票を集めて第3位に選ばれたのは『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』。
同作は1994年から1999年まで連載されていた和月伸宏氏による剣劇アクション漫画で、「人斬り抜刀斎」と恐れられた伝説の剣客“緋村剣心”を主人公とした物語だ。
動乱の幕末から明治初期を描いた作品ゆえに、命のやりとりのシーンも多く描かれている同作。中でも己の矜恃をかけた武士たちの生きざまには目を見張るものがあるだろう。
佐藤健主演の2012年、2014年、2021年に公開された実写映画シリーズも大ヒット。選んだ人からは「主人公の、悲しさを背負った優しい瞳と生きざまが好き」(41歳・男性)、「ラストシーンの二人が再開する場面が好き。つい泣いてしまった」(47歳・男性)、「あまりメジャーではないけど、アニメオリジナルの島原編も好きです」(42歳・男性)というコメントが寄せられた。