■曹操を殺すか逃がすか?
そんなこんなで魏軍の兵を倒していき、9面で呂布を倒した後、プレイヤーはついに曹操を追い詰めることになる。が、なんとここで選択肢。曹操を「殺す」か「逃がす」かの2択を迫られるのである。このとき、曹操を逃がしたら「つかのまの平和がおとずれた。しかし、それも長くは続かない…」という字幕が出るエンディング。曹操にトドメを差す場合も、限られた時間内にしとめきれないとバッドエンドになってしまい、魏延らが「もう一度プレイしてくれー」と叫ぶ結末になってしまう。
これ以上ないほどハチャメチャな三国志だが、「熱血男を書かせたら天下一」の本宮氏によるキャラが、良い意味でハチャメチャを中和させ、爽快でプレイヤーの胸を熱くさせるアクションゲームとして成立させている。当時ゲームセンターで今作に夢中になった人の中には、実際にこのゲームをきっかけにして史実の中国三国時代に興味を持ったという人もいるかもしれない。令和の時代に、あらためてこの偉大なゲームのすばらしさを体感してほしいところだ。