■100万人vs5人
「攻撃ボタン」と「ジャンプボタン」という2つのボタンを使う非常にシンプルな操作法ながら、「↓↑+攻撃ボタン」で必殺技を出すことができ、それぞれ「断凱撃(関羽)」や「粉砕拳(張飛)」など固有技がある。
天地2ではその他、さまざまなプロレス技まで使えることができて、パイルドライバー、フライングボディプレス、アトミックドロップ、バックドロップ、ドロップキック。かと思えば、張飛の噛みつき(↓+攻撃ボタン連打)などのラフな技も繰り出すことができる。
それらを駆使しつつ、魏の軍勢100万と戦うのだ。……そう、100万である。筆者が暮らす静岡市の2015年の人口ですら70.5万人だ。しかし名軍師諸葛孔明はまったく動じず、「ご安心ください、すでに作戦をねってあります」と、冷静に対応。ちなみに、このゲームの蜀の戦力は5人しかいない。絶望的だ……。
なお、天地2の最終目的は曹操を殺し、漢朝を復活させること。局地的な勝利を収めてどうにか和平交渉に持ち込むとか、魏呉蜀でうまくパワーバランスを取り合って小康状態を維持するとか、そのような辛気くさいことは一切考えない。狙うは曹操の首ひとつ!
■固太りのオッサンから可憐な殺し屋姉妹まで
1面のボスは李典で2面は夏侯惇、などなどそれぞれのステージには敵将が待ち構えているが、ザコ敵もなかなか個性的なのが天地2。姓しか出てこない雑兵がいるかと思えば、何人かで現れるとなかなか厄介な兵も混ざっている。特に手こずるのは趙ブラザーズ。『ファイナルファイト』でいうアンドレブラザーズのような、各ステージに存在する中ボス的な敵キャラ。
趙ブラザーズは上半身裸の固太りのオッサンで、関羽や張飛と同様に素手で襲ってくる。両腕を広げた状態で突進し、さらにはプレイヤーキャラをつかんでブレーンバスターも繰り出す。もはやこれは戦争じゃなくて、ただのストリートファイトでは……という疑問はさておき、趙ブラザーズとの一戦はやり方を間違えれば体力が大きく削られてしまう。
また、中盤でプレイヤーキャラの暗殺にかかる美美・美冴・美鈴の殺し屋3姉妹も相当なインパクトだった。軽快な動作と投げナイフを駆使して相手の正面から襲いかかる3姉妹……って、これはもはや「暗殺」ではないのでは?
ボスキャラも個性豊かな連中ばかりである。特に3面で巨大なハンマーを振り回してプレイヤーに襲いかかる巨漢の許チョは、見た目からしてものすごく強そうだった!
ところがこのステージのボス戦は、我らの軍師諸葛孔明の火計で建物ごと焼き払い、大火災の中で雑魚キャラも入り乱れてプロレス……という、史実考証問答無用な展開になってしまう。