■RPG史に残る名セリフたち
●「だいじょうぶだ… おれは しょうきに もどった!」
FF4全プレイヤーが一言一句、鮮明に覚えているであろうカインのセリフで、カインがネタにされてしまう一因となったシーンです。
最後のクリスタルをゴルベーザよりも先に手にすることに成功したセシル一行でしたが、急にカインの様子がおかしくなり、心配する一堂に「だいじょうぶだ… おれは しょうきに もどった!」と告げ、もう洗脳は解けたとアピールします。
が、その直後に洗脳され、セシルからクリスタルを奪い去っていく、というあまりにも早すぎるフラグ回収に当時は脳がついていきませんでした。
え、マジで何が起きてるの? 正気に戻ったんじゃないの? とあっけにとられていましたし、本当にこの世界は洗脳が強力すぎます。
ですが、カインはFF4のタイトルロゴに起用されているほどの重要キャラ。主人公のセシルではなく、わざわざカインを使っているのは何かしら理由があるのでしょう。
FF4の物語は間違いなくセシルとゴルベーザの2人が中心の物語で、カインはその2人にとって超重要人物ではありますが、だからといって主人公をさしおいてタイトルロゴに使われるということはきっとそれだけ大きな意味があるんだと思います。
詳しくは分かりませんがきっとそうです。なので、みなさんそんなにカインを悪く言わないであげてください。
●「いいですとも!」
妙な口調のためにネタっぽく扱われてしまっているゴルベーザの名セリフですが、すでに洗脳が解け、彼なりにこの戦いに終止符を打とうとしている戦闘中のセリフなので、私はわりと好きです。
フースーヤからWメテオを放つため、協力を要請されたゴルベーザが「いいですとも!」と承諾し、2人でゼムスを打倒しますが、魂は不滅だと語るゼムスは「かんぜんあんこくぶっしつ」のゼロムスとして蘇り、フースーヤとゴルベーザ、そしてセシルたちまで倒してしまいました。
このときのイケイケから絶望に叩きのめされる感覚は衝撃的で、FF4はどれだけセシルたちを苦しめるんだ、いつになったら楽になるんだ、と本当に苦しい思いでいました。が、セシルたちが暗黒に取り込まれようとしていたそのとき、ミシディアの長老がピンチを察知し、祈りを捧げます。
この祈りの力でセシルは息を吹き返し、そして倒れるゴルベーザに近づいて「にいさん…!」と声をかけると、ゴルベーザは自身が集めたクリスタルをセシルに託すのでした。
このシーンもなかなか熱い展開ですよね。最終盤も最終盤、これまでの仲間たち、出会った人々、これまで戦わされていた実の兄がセシルにすべてを託し、ゼロムスとの戦いに望むというこのラストバトルは鬼気迫る迫力を感じました。
これだけセシルたちに感情移入できたのも、やはりストーリーが本当に細かく最後まで練られていたからだなと思います。