■もろすぎる自機に悲鳴!

 続いて挑戦してみたのは、タカラの『トランスフォーマー コンボイの謎』(1986年発売)。「難しかったファミコンゲーム」で7位だったが、個人的には1位に推したいくらい子どもの頃に絶望を感じたタイトルだ。

 いきなり結論から言うと、何十年たっても「無理なものは無理」。とにかく敵が撃ってくる弾が小さくてスピードが速い。老眼という現実を受け入れたおっさんゲーマーの目には、なんで死んだのかも分からないレベル。

 そんな豆鉄砲みたいな攻撃がかすめただけで、自機ウルトラマグナスは即爆散。画面がチラついたり、背景がゴチャゴチャしたとこに弾が飛んできたら避けようがない……というかサッパリ見えない。この『コンボイの謎』に関しては、ボス戦よりも通常ステージのザコのほうがはるかに強く感じたのが印象的だ。

 これをクリアできる人を本気で尊敬したくなる……そんな結論に達し、完全敗北を認めた1本である。

■物理的にも時間的にも無理ゲー

「難しかったファミコンゲームランキング」ではトップ10圏外だったが、クリアの難しさは語りぐさになっているナムコの迷作『マインドシーカー』(1989年発売)にも挑戦してみた。

「超能力開発ソフト」という特殊なコンセプトで作られた本作は、まさに異色。たとえば伏せられたカードを見て、その裏に描かれている絵柄を5択の中から当てるといった、完全に“運ゲー”を繰り返す。そこにプレイヤーの技術が介在する攻略的要素は一切なく、ひたすら運に任せてボタンを押すのみだ。

 つまり本作をクリアするには、当たりを引き続けるという驚異的な“運”が必要という、かなり変わったゲーム性なのだ。

 実はちゃんとプレイするのは初めてで、最初はワクワクしながら遊んでいたのだが、あまりにも単調……もといストイックなゲーム性に心が折れ、痛恨のギブアップ。このゲームを完全クリアできた人はきっと本物の超能力者か、とてつもない辛抱強さを備えた人物に違いない。

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