7月11日、アメリカで開催された競売にてNINTENDO64用ソフト『スーパーマリオ64(Super Mario 64)』がゲームソフト史上最高額となる156万ドル(約1億7200万円)で落札されたことが報じられた。9日にも海外版ファミコン(NES)用のゲームソフト『ゼルダの伝説(The Legend of Zelda)』が87万ドル(約9600万円)で落札されたばかりで、スケールの違う海外でのレトロゲーム人気に驚かされるばかりだ。
もちろん、そんなレアなお宝ソフトは持っていないが、それなりにレトロゲームを所持している身としてこのニュースにテンションアップ! その勢いに任せて、以前本サイトがアンケートを行った「ファミコンの激ムズゲームランキング」の上位にランクインしたゲームタイトルを、いくつか挑戦してみることに。
なお筆者は下手の横好きなのでゲームの腕前は大したことなく、今回挑戦するのはクリア経験のないゲームばかりということをあらかじめご了承いただきたい。
■アーケード版とはまるで別物
まず最初に挑戦したのは、カプコンの横スクロールアクション『魔界村』(1986年発売)。「難しかったファミコンゲーム」の第2位にランクインしていた、ファミコン屈指の激ムズゲームだ。主人公の騎士アーサーが、悪魔サタンに連れ去られたプリンセスの救出に向かうという内容で、アーケードゲームからの移植作である。
実はこの『魔界村』、アーケード版はノーミスで2周クリアできるほど必死にやりこんだゲーム。しかし、あとから遊んだファミコン版はまったく勝手が異なり、以前プレイしたときは1面もクリアできずに投げ出した忌まわしい記憶が残っている。
十数年ぶりの再挑戦となるが、本作の鬼門とされる“赤い悪魔”こと「レッドアリーマー」の動きはアーケード版とそこまで変わらないので、バックジャンプしながらの攻撃で比較的安定して倒すことができた。そして過去のトラウマである1面は、なんとかクリアに成功する(コンティニューの裏技だけは当然のように使用)。
しかし、続く2面の途中に現れる「大男の館」がヤバすぎた。赤いパンツをはいた謎のモンスター「大男」はとにかく硬い。ザコのくせに10発くらい攻撃を当てないと倒せないのだ。たしかアーケード版ではテンポよく攻撃を大男に当てたら前進を阻むこともできたはずだが、ファミコン版はそれが通用しない。そんなところにフラフラとカラスが飛んでくると、まさに地獄絵図と化す……。
あちこちで苦戦しながら、それでも少しずつ前進。アーケード版の必須テクニックだった、攻撃直後に前レバーを入力することで即次の攻撃を発射するいわゆる“連射攻撃”がファミコン版では使えず、ファミコン特有のチラつく画面、主人公アーサーのガクつく挙動などに苦しみつつ、最終面までは到達。要した時間は8時間に及び、ここで精根尽き果てギブアップ……。ファミコン版『魔界村』は評判通り、とてつもなく手ごわいゲームソフトだった。