ファミコン版『スパルタンX』36周年「不気味な笑い声」や「都市伝説的ネタ」も懐かしい傑作アクションの画像
ファミコン版『スパルタンX』(編集部撮影)
『スパルタンX』懐かしのゲーム画面

 本日6月21日は、ファミリーコンピュータ版『スパルタンX』(任天堂)の発売日。発売年は1985年なので、実に36年前のことになります。

 ファミコンの『スパルタンX』は、もともとアイレムが1984年に発売したアーケードゲームの移植版。面ごとに進行方向が変化したり、ミスをしても体力ゲージが残っていれば残機が減らなかったり、攻撃に上下の使い分けがあったりと、かなり考え抜かれた良作アクションゲームとして人気を博しました。

ファミコン版『スパルタンX』タイトル画面

 任天堂から発売されたファミコン版は、基本的なゲーム性はアーケード版を踏襲。主人公「トーマス」を操作し、謎の組織“X(エックス)”の5階建ての館内部でバトルを繰り広げます。各階のラストには個性的なボスたちが待ち構えており、1対1の戦いに勝利すると上の階に進むことができました。

 最終的に5階に待ち受ける謎の組織の首領「Mr.X」を倒し、さらわれた女性「シルビア」を助け出せば1周クリアとなります。

 と、ここでひとつ大事なことをお伝えせねばなりません。この『スパルタンX』は、1984年に日本でも公開されたジャッキー・チェン主演の香港映画が原作になっているのですが、主人公であるカンフーの達人・トーマス、さらわれるヒロインのシルビアという設定以外、映画との共通点はほとんどありません。

 当時、子どもたちの間でこのファミコン版の『スパルタンX』が大ヒットしたこともあり、むしろ元ネタ(?)であるはずの映画のほうをよく知らない子もけっこう多かった印象です。

 ちなみに、トラップだらけの建物を上がりながら強敵たちを倒していくという『スパルタンX』のゲーム内容は、どちらかというとブルース・リーの主演映画『死亡遊戯』のほうに似ていて、そちらのゲーム化といったほうがしっくりくるほど。最近のタイアップ作品ではありえないですが、当時はそんなことも多かった時代でした……。

 映画をもとにしながら、ゲーム独自の世界観になったファミコン作品というと、カプコンの『スウィートホーム』なども思い出します。ゲーム化されたときのアレンジが良い方向に転がって好評を得たりもするので、一概にダメなことではないのが面白いところですね。

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