■スピード感満点の空中バトル!

 19.5%の支持を集め、第1位に輝いたのは、セガ体感ゲームの第6弾タイトル『アフターバーナー』(1987年)だった。『アフターバーナー』にはステージ数が若干異なるバージョンが存在するが、一般的にスロットルレバーがついた『アフターバーナーII』が完成版とされている(ここではどちらも『アフターバーナー』として扱っている)。

 同作はF-14戦闘機、通称トムキャットを操縦し、敵の大軍を相手に空中戦を繰り広げる3Dシューティング。F-14の武装はバルカン砲とミサイルで、ロックオンした敵機にミサイルを放つと、自動ホーミングしていく様子がリアルでカッコよかった。

 いろんな筐体のバリエーションが存在したが、「ダブルクレイドル筐体」では前後左右に揺れる戦闘機のダイナミックな挙動を表現。コクピットをイメージした筐体に座ると没入感が素晴らしく、操縦桿を握ると本物の戦闘機のパイロットになったような気分が味わえた。

 そしてジェットエンジンをさらに加速させる“アフターバーナー”を題している通り、スロットルレバーで強烈な加速(減速)が可能。スピード感あふれる空中戦が最大の魅力で、自機を一回転させるローリングで攻撃をかわしたときの爽快感は抜群だ。

 ちなみに同作がリリースされる前年に公開された大ヒット映画『トップガン』もF-14“トムキャット”が活躍。『トップガン』に登場した空母は「エンタープライズ」だが、『アフターバーナー』の自機が発艦する空母には「セガ・エンタープライズ」と書かれていて、セガの社名に引っかけたと思われる面白い演出だった。

 そんな『アフターバーナー』を挙げた人からは「戦闘機のシミュレーターのようなリアルさ」(47歳・男性)、「すごく臨場感があって本当に興奮した」(49歳・男性)、「当時大流行して、みんなアフターバーナーがやりたくて列を作っていた」(51歳・男性)、「セガの音楽はどれもいいけど、アフターバーナーは別格」(46歳・男性)といったコメントが寄せられていた。

 今回のトップ3の作品を筆頭に、当時のセガの体感ゲームの多くは『バーチャファイター』や『シェンムー』などで知られる鈴木裕氏、『ソニックシリーズ』でおなじみの中裕司氏といった、セガというより日本を代表する素晴らしいゲームクリエイターたちが手がけている。

 ゲームハードの性能が上がり、アーケードからの移植作の完成度は飛躍的に向上したが、操作感覚や筐体の挙動まで含めた面白さは、やはり本物の体感ゲームにはかなわない。あらためて今回のトップ10のラインナップを振り返ってみると、少々お高いコインを投入していた当時のアツい記憶が蘇ってくる人も多いのではないだろうか。

アンケートサイト「ボイスノート」調べ
https://www.voicenote.jp/

  1. 1
  2. 2
  3. 3
一番ハマった「セガの体感ゲーム」ランキング結果