5月27日、日本を代表するRPG『ドラゴンクエスト』が35周年を迎えました。全部で11作あるドラクエシリーズのナンバリングタイトル(「10」はオンライン作)。RPGは初見でさっくりクリアするものではないし、ドラクエシリーズを網羅しようと思えばかなりの時間がかかってしまうため、これまでプレイしてこなかった方が今から手を出すのは難しいと思います。
そこで今回は、そんないまさら聞けないドラクエのナンバリングタイトルのあらすじや内容をすべてまとめ、読むだけで“なんとなく”ドラクエをすべてプレイした気持ちになれるような記事を書いていきます。
もちろん隅々まで書くことは読み物として読みづらくなってしまうので、かなりかいつまんでお話ししますが、ストーリー解説記事のため、重大なネタバレは避けられないのでご注意ください。
前回の記事ではロト三部作、天空三部作となる「1」から「6」までのストーリーを解説しましたので、今回は初のプレイステーションタイトルとなった「7」から順番にお話していきます。
■三部作からの脱却!「7」からの個性豊かな独立作品たち
6までは三部作の構成となっていましたが、7以降はその作品でお話が完結しています。(11は例外?)
ということで早速、『ドラゴンクエスト7』のお話をざっくりまとめまていきましょう。
『ドラゴンクエスト7 エデンの戦士たち』は、ドラクエ初のプレイステーション用ソフトとして2000年8月26日に発売され、ディスクは2枚組でした。
初戦闘まで1時間、クリアまでに100時間ともいわれた膨大なボリュームとやり込み要素の数々、そして悲しすぎるいくつかのシナリオからシリーズのなかでもかなり異彩を放つ作品ではありますが、それでもやはりドラクエ。しっかり面白いし、本当によくできています。
これまでのアレフガルド、天空城などといった要素は登場せず、本作の舞台はエスタード島という魔物もいない平和な島が1つあるだけの世界です。しかし、実はこの世界。エスタード島以外の土地は封印されており、その土地では過去に何か事件が発生しているようでした。
主人公、キーファ、マリベルの3人はなぞの神殿にある石碑に不思議な石板をはめることで封印された土地に行くことになります。そこで起きた事件を解決したり、怪物を討伐したりして封印を解いていき、現代の世界に土地を復活させていくという物語です。
土地ごとの過去に戻り、それぞれの都市でシナリオが用意されているので、想像以上に遊びごたえがあります。
そして、現代に町や城が蘇るたびに世界地図に書き込まれていくので、地図が徐々に明らかになっていくことで進行度が分かるという構造も楽しく、クリア後の達成感もひとしおです。
主人公の幼なじみであり親友のキーファ王子は、ゲーム開始時から主人公の相棒的ポジションで、物語の中心を最後までになってくれそうな感じがしますが、残念ながらけっこう序盤に一目惚れした過去の世界の女性を追いかけてパーティから離脱します。
王子でありながら感情に身を任せて、誰にも相談せずに過去の世界へ旅立った身勝手な彼については当時、「ずっと仲間にいると思って種を使ってたのに」などといったヘイトが向けられてしまい、「種泥棒」などとネタにされていますが、個人的には彼らしい選択だったと思うし、後に仲間になるアイラというキーファの血を引く子孫が仲間になるということもかなり胸が熱くなる展開でした。
ドラクエ7は封印された世界を解放させながら、世界を滅ぼさんとするオルゴデミーラ様のたくらみを防ぐというのが目的のゲームですが、ほか作品とのつながりもなく、オムニバス方式で物語も楽しめるので、RPGが好きでもドラクエシリーズをやったことがないという人にオススメできます。RPG初心者には少々ヘビーすぎるかもしれません。