『蒼き流星SPTレイズナー』非情の打ち切りに涙…「V-MAX」「ゴステロ様」バンダイの食玩でよみがえる懐かしき記憶の画像
画像は「スーパーミニプラ 蒼き流星SPTレイズナー Vol.1」(バンダイ)パッケージより

 4月26日、バンダイの食玩ブランド「スーパーミニプラ」よりアニメ『蒼き流星SPTレイズナー』の組み立てキットが発売。この『レイズナー』とは1985年から86年にかけて放送されたサンライズ製作のロボットアニメ。高橋良輔監督作品の『装甲騎兵ボトムズ』や『機甲界ガリアン』が大好きだった私としては、同じ監督が手がけた『レイズナー』の造形物の発売はちょっと見逃せない情報でした。

 昨今の緊急事態宣言下でちょっと大変でしたが、無事にゲットすることができたので、この機会に『レイズナー』という作品の好きだった部分を振り返ってみたいと思います。

■「打ち切り」という悲劇に見舞われたロボットアニメ

『蒼き流星SPTレイズナー』の冒頭は、アメリカとソ連の冷戦が続いているという1996年が舞台。すでに現実よりも過去の話になっちゃってますね。

 その頃の人類は火星にまで進出していて、宇宙体験教室なんてものまで開催されています。そこに参加していた少年少女たちが謎の兵器に襲われ、その窮地を救ったのが主人公のアルバトロ・ナル・エイジ・アスカという少年です。

 エイジは地球人とグラドス人との間に生まれた子で「グラドス帝国」が地球侵攻を狙っていることを伝えるために、少年少女たちと協力しながら地球への帰還を目指すというのが第1部の大まかなストーリーです。

 そして第2部は、少年少女が地球に戻ってから3年後が舞台。グラドス帝国に占領された地球が描かれるのですが、なぜか『北斗の拳』ばりの世紀末の雰囲気が漂う世界に変貌を遂げていて、視聴者を大いに困惑させてくれました。

 少年から青年に成長したエイジがこの荒廃した世界でグラドスと戦う……というアツいストーリーが展開されるのですが、実は『レイズナー』は38話(全52話の予定)で打ち切りに……。とても中途半端なカタチで放送が終わってしまったのです。

 当時はすごくモヤモヤしましたが、のちに総集編が2本、そして真の最終話ともいえるOVA『刻印2000』がリリースされ、ようやく自分の中での『レイズナー』がきれいに完結してスッキリした気分になったことを覚えています。

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