80年代に『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載されていた大人気漫画『北斗の拳』(原作:武論尊、作画:原哲夫)。作中に出てくる一子相伝の暗殺拳「北斗神拳」の伝承者候補は“北斗四兄弟”と呼ばれ、長兄・ラオウ、次兄・トキ、三男・ジャギ、末弟・ケンシロウがそれに該当します(血のつながりがあるのはラオウとトキの間のみ)。
主人公のケンシロウが第64代伝承者に選ばれたことにより、さまざまな確執が生まれます。中でもラオウはケンシロウの最大の敵となりますが、読者の間で高い人気を誇るキャラクター。ケンシロウに敗れたあとの「我が生涯に一片の悔い無し」というラオウの最期のセリフは、漫画史に語り継がれるほど超有名な言葉です。
そして作中屈指の「聖者」として知られる次兄のトキは、病にむしばまれていなければ伝承者の最有力候補とも言われたほどの人物。医学に精通し、誰よりも優しく頼もしい男に心引かれた読者は多いことでしょう。
そんな中、信じられないくらい“クズエピソード”だらけだったのが、三男のジャギです。『北斗の拳』の作品全体を通しても非道キャラの筆頭に名前が挙がるジャギについて、あらためて振り返ってみたいと思います。