■『DEATHE NOTE』のライバルが首位争い

 第2位(11.7%)にランクインしたのは、『DEATH NOTE』のL。2003年から206年まで連載されていた『DEATH NOTE』は原作・大場つぐみ氏、作画・小畑健氏による本格的なサスペンス漫画で、名前を書くことで人を殺すことができるノート「デスノート」をめぐる、夜神月と名探偵・Lの頭脳戦が描かれている。

 Lは正体不明の世界的な名探偵で、全世界の警察を動かせる唯一の存在。いつもシャツにジーンズ、目の下には大きなクマという変わった風貌で、異常なほどの甘党といった変わり者ながら、鋭い推理で大量殺人犯「キラ」を追い詰めていく、同作きっての人気キャラクターだ。

 Lを選んだ人からは「頭脳戦といえばデスノート。L派でした」(31歳・男性)、「圧倒的に不利な状況から始まったのに、あそこまでキラを追い詰められるなんてすごい」(36歳・男性)、「天才なのに外見に頓着しなかったり変わり者というギャップが魅力的」(28歳・女性)、「天才といえばL」(24歳・男性)、「絶対にLが勝つと思っていた。死んでしまったのにビックリ!」(33歳・男性)といった意見が寄せられた。

 そしてLを抑え、第1位(14.7%)に選ばれたのは、同じく『DEATH NOTE』から主人公・八神月(ライト)。

 それまでの日常が「退屈」ということを理由に、デスノートを利用して新世界の神を目指した月。もともとはかなり真面目で温厚な人格者だったようで、日本一の難関大である東応大に首席で入学するなど、極めて優秀な頭脳を持つ非の打ちどころのない人間として描かれている。

「キラ」としてのLとの対決では、小型テレビをポテトチップスの袋に隠したり、あえて自身の記憶をなくすことで容疑を晴らしたり、腕時計を改造してノートを仕込んだりと読者が想像もできない手段で最終的にLに勝利し、一時は世界を手中に収めた。

 ライトを選んだ人からは「あのLにも勝ったから」(28歳・女性)、「ジャンプ史上一番頭がいいと思う」(32歳・男性)、「これまでにないタイプの主人公で新鮮でした」(42歳・女性)、「考えが常軌を逸している」(30歳・男性)、「当時、『デスノ』を本誌で読んでいて、難しすぎてよく意味が分からなかった」(36歳・男性)という意見が集まった。ライトの存在は読者にとってインパクト大だったようだ。

 設定の面白さと息を飲む頭脳戦、先の展開が予測不能なストーリーが話題になり、数度にわたる映画化、アニメ化、小説化、ミュージカル化、テレビドラマ化と多数のメディア展開を果たした『DEATH NOTE』の2人がワンツーフィニッシュを果たした今回のランキング。長きにわたり愛されたコンテンツゆえ、幅広い世代から支持されていたことも印象的だった。アンケートでは作品自体へのコメントも多く、「ジャンプでこんなマンガが連載されるということに驚いた」(35歳・女性)、「大人こそ楽しめる名作だから。ライトもLも頭が良すぎて選べません!」(29歳・男性)と『ジャンプ』としては異色の内容を絶賛するコメントもあった。

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