■前代未聞のボスバトルが熱い!

『ワギャンランド』のもっとも画期的な部分は「ボスバトル」にあると言っても過言ではありません。通常のアクションゲームならボスとの戦いは“アクション”なのが普通ですが、『ワギャンランド』のボス戦は「しりとり」と「神経衰弱」で挑みます!

 中でも楽しいのが「しりとりバトル」。“絵のパネル”に描かれたアイテムを選択しながら、しりとり対決を行います。しかもパネルの絵には複数の読み方が用意されているものがあって、かなり意外性があります。

 たとえば「ロウソク」の絵には「ろうそく(ロウソク)」と「きゃんどる(キャンドル)」などの読み方が存在。このくらいなら何となく想像できるのですが、「牛」の絵は「うし」という読み方に加えて「ぎゅうにく(牛肉)」とも読めたり、「イノシシ」の絵は「いのしし(イノシシ)」と「ぼたんなべ(牡丹鍋)」と読めるなど、突拍子もない読み方が隠されていました。

しりとりバトルでは、イカの絵で「するめ」「やりいか」「だいおういか」といった読み方も

 当時、私はこのトリッキーな“しりとりバトル”に夢中になり、「しりとり」だけが遊べるゲームモードが欲しかったことを思い出します。

 このパズルゲーム的な要素の強い『ワギャンランド』のボスバトルは個人的に大好きだったのですが、アクションゲーム好きの友人は不満だったようで、おそらく賛否両論あったのだと思います。

 それでもファミコン版の初代『ワギャンランド』を皮切りに、いろんなハードで計7作もの続編がリリースされ、そのたびにミニゲームが進化したり、増えたりしているのをみると、この『ワギャンランド』の斬新なアイデアが気に入っていた人はけっこう多かったのかもしれませんね。

 そんな32年も前に発売されたファミコンゲームですが、Nintendo Switchのソフト『ナムコットコレクション』にも収録(『ワギャンランド』は無料)。ファミコン世代のプレイヤーを驚かせた斬新な“しりとりバトル”を、現在のハードでも楽しむことが可能です。

(ふたまん+編集部)

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『ワギャンランド』懐かしのゲーム画面