蔵前ぱんだ(CV:鬼頭明里)

「新しい発見と、不思議な感覚の連続でした」

 

ーー本作収録の時に、実際にダミへを使われたとのことですが、アフレコはいかがでしたか。

 

普通のマイクも使いつつ、ASMR用のダミヘも使う収録が新鮮でした。対ダミヘでの収録の時は、普通のマイクとダミヘの同時並行でやることができないので、一度アフレコのセリフを普通のマイクですべて収録して、ピンポイントでダミヘの方に移動して、あらためて収録する流れでした。

 

ーーそこでいうと耳かきシーンなど、ダミヘならではの音作りにも注目ですね。

 

普通のアニメーションだと、耳かきシーンはなかなかないと思います(笑)。そうしたシチュエーションで、左右から音を聞かせられるのは、ダミヘで収録した本作ならではの聞きどころかなと思います。

 

ーー台本を読まれた際の印象も教えてください。

 

台本をいただくまでは、“ダミヘに魂が入ってしまった俺クンがベースで、12本の物語が描かれていくのかな”と思っていたのですが、2話の時点で、もう俺クンは別のものに転生するんです(笑)。 そこで“あ、ダミヘだけじゃないんだ!”という驚きと、そのダミヘ以外でも、音が体感できるこの作品の自由さに、新しい発見と、不思議な感覚の連続でした。

 

 

ゆりに感じる情熱と狂気

 

ーーご自身が演じられる浅草ゆりはどんなキャラクターだと思われていますか。

 

ゆりは高校のASMR部に所属していて、ASMR甲子園に向けて青春を全て注ぎ込んでいる女の子です。
何かに熱中できるのはとても素敵なことですよね。でも、ご覧いただいている方には理解していただけると思うのですが、その執念と情熱が度を超えてすごいんです。それが、私から見ると少し狂気を感じることもあります(笑)。

そこを除けば、可愛いらしい女の子だと思うので、そのギャップも演じていて楽しかったですね。

 

ーーゆりのどのあたりに「狂気」を感じられているのでしょうか。

 

彼女の「ASMR界の新しい道を切り開くんだ」という精神です。そこは天才タイプというか、ちょっと末恐ろしいなと感じています(笑)。

 

ーー(笑)。また、台本を拝見すると、ASMR部内の会話は、グルーブ感が必要な内容ですよね。

 

ただ、このご時世で、みんなで収録ができず、掛け合いの相手を想像しながらやるしかないことも多かったです。ですが、ベースに杉田智和さん演じる俺クンがいてくれるので、それに私たちが乗っかっていくという感じがあり、杉田さんのおかげで安心感がありました。

 

ーーキャラクターのボケとツッコミがどんどん入れ替わるのも面白いですよね。

 

やっぱり人間って日常生活でボケ役、ツッコミ役どちらにもなりますよね。そこは、誰との会話なのかであったり、状況で変わってきたりするので、楽しくやらせていただきました

 

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