キャスト陣がお気に入りのセリフを紹介!
次のお題は「印象に残っているセリフ」。ここでは斉藤さん、小林さん、古川さんがウィリアムの「Catch me if you can, Mr.Holmes.」をチョイス。作品全体を通しても重要なセリフだが、斉藤さんは発音やニュアンスなどについて、スタッフとディスカッションを重ねて収録したことを語った。また、この名セリフを収録時に間近で聞いていた古川さんと小林さんも、その時の様子を思い返す。ここで小野さんからのリクエストに応えて、斉藤さんがウィリアムと同じポーズでセリフを生披露。観客から大きな拍手が沸き起こった。
佐藤さんはアルバートのセリフから「兄弟三人で“ジェームズ・モリアーティ”なんだからな」を挙げる。兄弟の連帯感を感じるセリフだが、アルバートを“プロデューサー的な人”と語る佐藤さんは、彼のそうした意識が言葉に出たシーンだと振り返った。
最後に小野さんが挙げたのは、ジョンの「作戦成功だな、シャーロック!」のセリフ。燃え盛るアイリーンの屋敷での、しっかりもののジョンの少し天然な一面を物語るシーンで、スクリーンに映し出された彼の笑顔に観客から笑いがこぼれた。
次のお題は「好きなキャラクター」。ここではそれぞれが挙げたキャラクター名をスクリーンに表示し、誰が誰を選んだのかを語っていく流れに。結果は斉藤さんが「幼少期ウィリアム、ヘルダー、ルイス」、佐藤さんが「マイクロフト」、小林さんが「ウィリアム兄さん」、古川さんが「ジョン、ハドソンさん、アイリーン」、小野さんが「シャーロック」。斉藤さんと小林さん、古川さんと小野さんは、お互いのキャラクターを選び合う回答となった。
話題となったのは、この場には演じるキャストがいないキャラクターたちについて。モリアーティ陣営では数少ないユーモラスな存在のヘルダー、シャーロックの日常を象徴するハドソンさん、キャスト的(安元洋貴さん)に勝てない感があふれるマイクロフト。そうした彼らの印象を語っていくなか、アイリーンを挙げた古川さんは、演じる日笠陽子さんの芝居のカッコよさもあって好きなキャラクターになったとのこと。また、幼少期ウィリアムを挙げた斉藤さんは、その幼少期を演じる石上静香さんと2人でウィリアムという人物を作り上げていくことの面白さを語った。
最後のお題は「自身のキャラクターの変化や成長」。ここではキャラクターについて思うことを、それぞれが自身の考察も混じえて語っていく。小野さんはジョンとシャーロックの関係性について、古川さんともディスカッションを重ね、本当の意味でジョンが“相棒”に成長した感覚があったとのこと。それに対し古川さんは、謎解きジャンキーだったシャーロックが、そうしたジョンや周りの人々の存在により人間的に成長していく姿が印象的だったと語る。
一方のモリアーティ陣営。佐藤さんはアルバートについて、彼の中の正義は弟たちと違う部分もあるのでは…と感じていると語る。だからこそ「3兄弟」を名乗ってからは、まとまるためにあえて変化せず、ブレずにいなければならないと考えていたとのこと。また、小林さんは「ウィリアムとそれ以外」という感覚だったルイスが、仲間たちを信頼し、最終的にはシャーロックにウィリアムの命運を託したりと、作中で一番心の変化が見られたと語った。そして斉藤さんは、ウィリアムは常にロジカルな印象だが、瞬間ごとの感情の変化は確かにあり、そこが彼の人間らしい魅力だと語る。また、そうした矛盾を抱えたウィリアムも愛おしんでもらえたらと言葉を綴った。