“涙もろい”声優・徳井青空が自身で振り返るミルキィホームズ「黒い涙事件」【声優・徳井青空のそらまるコラム第13回】の画像
声優の徳井青空さん
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 最近、涙、流してますか? 私はとても涙腺が弱くわりとすぐ泣くタイプだ。映画を観に行って本編上映前の予告で泣けるほどで、先日もスクリーンに『STAND BY ME ドラえもん2』の予告が流れたとき、勝手にこれまで見たのび太の結婚前夜エピソードでの、「のび太くんは人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことの出来る人だ。それがいちばん人間にとって大事なことなんだからね」というしずかパパの名セリフが脳内再生され、泣いた。他にもなんの思い入れも無い作品の予告でも「うぅ!なにこれ感動しそう……!」と思ったときにはすでに視界がぼやけている。

 ちなみに1999年公開の『映画のび太の結婚前夜』の好きなシーンは猫を空港に送り届けるため慌てて車に乗り込むシーン。スネ夫のオープンカーの後部座席へ、のび太はしずかちゃんをお姫様抱っこしてポイッと乗り込ませるのだ! え!のび太!男じゃん……! のび太のくせにかっこいい……。非常にキュンです。

 そんなわけで涙もろい私は、これまでのイベントやライブなど人前で涙を流したことが何度もある。中でも有名なのは「黒い涙事件」である。

 これは「ミルキィホームズ」としての活動が始まる瞬間の出来事だ。ミルキィホームズではエリー役を公開オーディションしていて、中野サンプラザホールで行われた「エリーを探せ! ミルキィホームズ 声優オーディションツアー」の全国決勝大会は、4500人を超える応募者の中からついにエリー役を決定するという重大イベントだった。

 私、みもりん、橘田さんにとっても一緒に活動していくメンバーが決まる特別な日だ。会場での投票やニコニコ動画での視聴者投票もあり、今思えばかなり思い切った方法だったと思う。どこにも所属していない声優志望の子を全国から探し出すわけで、エリー役にピッタリの子が現れない可能性もある。

 みんながSNSアカウントを持ってるワケではない2010年、応募者の情報もエントリーシートからしか分からない。でもなんとかして探し出す。探偵ミルキィホームズの一番最初の事件はこの「エリーを探すこと」だったのかも? なので本当に私も最後まで誰がエリーになるのかまったく分からなかったのだ。

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