■【2】「人喰い鬼」vs「鬼殺隊」という構図

 家族を襲った悲劇以降、炭治郎の主な行動目的は「妹の禰豆子を守ること」や「彼女を鬼から人間に戻すこと」となります。そこで炭治郎自身も戦う力を得るため、鬼を狩るための組織「鬼殺隊(きさつたい)」への入隊を目指しました。

 炭治郎は厳しい特訓の末、鬼殺隊の“最終選別”と呼ばれるテストに合格。晴れて鬼殺隊の一員となりますが、同じく合格した同期のメンバーにはちょっとナヨナヨした金髪の剣士・我妻善逸(あがつま・ぜんいつ)、イノシシの被り物をつけた好戦的な野生児・嘴平伊之助(はしびら・いのすけ)がいました。この炭治郎、善逸、伊之助の3人は、鬼殺隊の任務においても一緒に行動することが多いです。

 ちなみに鬼殺隊の剣士にはそれぞれの剣の流派があり、物語の序盤の頃は炭治郎は「水」の流派(水の呼吸と呼ぶ)の剣技を用います。善逸は「雷の呼吸」、伊之助は我流で身につけた「獣の呼吸」の使い手です。

 一方、炭治郎の家族を襲った宿敵であり、人喰い鬼の親玉が鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん)という鬼です。無惨は姿を自在に変えることができ、ふだんは人間社会にまぎれて生活しています。彼の配下には「十二鬼月(じゅうにきづき)」と呼ばれる幹部の鬼がいて、上位6人は「上弦(じょうげん)の鬼」、下位6人は「下弦(かげん)の鬼」と呼ばれ、階級を示す数字が目に記されています。

 無惨率いる「人喰い鬼」と戦うための組織が「鬼殺隊」ですが、並の鬼はともかく「十二鬼月」のような幹部の鬼の力は圧倒的! 一般の剣士では1対1で戦うのは不可能なほど実力に違いがあります。

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