■90年代黄金期作品の名キャラがランクイン

 続く第3位にランクインしたキャラクターは、全体の7.3%の投票率を獲得した『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の中川圭一。

 1976年から2016年まで連載されていた秋本治氏による長寿ギャグ漫画で、「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」として、ギネス世界記録にも認定されている同作。中川は主人公・両津勘吉の後輩の巡査で、世界的大企業「中川コンツェルン」の御曹司。作中では黄色い特注品の制服を着用しており、お金持ちならではの発言が特徴だ。連載後期はギャグキャラの要素が強めに入っていたが、基本的には高身長で知的でハイセンスで人当たりもいい「理想」を体現したようなイケメンキャラクターで、今回のアンケートでは大きな支持を集めた。なお、同作の主人公・両津勘吉は見た目こそいかつい風貌ながらも、感動回などで見せる内面に隠されたイケメンさが評価され少数派から票を集めていた。

 第2位に選ばれたのは、全体の8.7%の投票率を獲得した『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の緋村剣心。

 和月伸宏氏による『るろうに剣心』は、1994年から1999年まで連載されていた明治時代初期の日本を舞台にした作品で、主人公の「人斬り抜刀斎」として恐れられた伝説の剣客・緋村剣心を中心とした物語。

 剣心は左頬にある大きな十字傷が特徴の、温厚で一見とぼけた印象のキャラクターだが、かつては幕末最強とまでうたわれた伝説の人斬りである。そのギャップや悲しい過去が、男性ファンのみならず女性ファンからも多くの支持を得ているようで、今回のアンケートでは脇役のイケメンキャラが上位に集まる中、主役にして堂々の2位となった。

 また、2012年に第1作が、2014年に第2作・第3作が連続公開された実写映画版も大好評で、剣心を演じた俳優の佐藤健の演技力の高さや刀を使ったアクションが高く評価されている。2020年に公開予定だった、原作の「人誅編」をベースにした最終章2部作『るろうに剣心 最終章 The Final』と『るろうに剣心 最終章 The Beginning』は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2021年のゴールデンウィークに公開が予定されている。

 また原作も、2017年9月から、続編となる『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-』が『ジャンプスクエア』にて連載中。『るろ剣』旋風はまだまだ続きそうだ。

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