■知らない人はいない!? 強大な敵に挑むストイックな主人公!

 出演数が多く、代表作を絞りきれない梶裕貴だが、彼を語る上では、やはりアニメ『進撃の巨人』のエレン・イェーガーは外せない。同作はアニメ、漫画がともに社会現象になるほどのブームを巻き起こし、原作漫画の累計発行部数は全世界で1億部を突破している。

 物語は、突如現れた巨人の存在によって存亡の危機に瀕した人類の戦いを描いたダークファンタジー。梶が演じた主人公のエレン・イェーガーは、目の前で巨人に母親を捕食された過去から、巨人に憎悪を抱くようになる。「巨人を駆逐する」という一貫した行動理念のせいで仲間と衝突することもあるが、戦闘シーンでは非常に強い正義感や心優しい一面を見せることも。

 幼なじみであるアルミン・アルレルトやミカサ・アッカーマンとのやり取りでは、また一味違った表情を見せるため、梶のテクニックが光る演技にも注目してもらいたい。ストーリーの性質上、人の死に立ち会うことも多く、そのたびに新たな一面を覗かせてくれるキャラクターだ。

 2面性をもつ役どころはもちろん、物語の中で成長していくキャラクターの表現に長けている梶。声だけで分かる心情の変化は、類まれなる演技力の賜物だろう。ちなみに9月3日放送の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)では、偶然なのか「進撃の巨人芸人」が特集される。9月3日は梶裕貴ファンにはたまらない1日となりそうだ。

  1. 1
  2. 2
全ての写真を見る