いよいよ物語も最終章をむかえる、架空の部署「警視庁刑事部・第4機動捜査隊」の活躍を描いた綾野剛(38)と星野源(39)のW主演ドラマ『MIU404』(TBS系)。第3話から登場し、これまで裏で暗躍していた菅田将暉(27)演じる謎の悪人・久住(くずみ)も本格的に動き出し、最高の盛り上がりを見せている。
久住は表向きは関西弁を扱う人当たりの良い気さくな好人物だが、実際は違法ドラッグ「ドーナツEP」の売人。第9話では、裏社会で大きな権限を持つ男・エトリ(水橋研二)が逮捕されてパトカーで護送されるやいなや、ドローンで爆弾を飛ばし、笑いながら殺害するシーンもあった。
そして、そんな久住に翻弄された哀れな少年が、元陸上部生徒の成川岳(鈴鹿央士)だ。もともとは走ることが好きな普通の高校3年生だったが、先輩の不祥事の連帯責任で陸上部は廃部。やけになり、仲間と「虚偽通報で警察を翻弄する」という行為に走ったあげく、運命のいたずらにより成川だけ逮捕されず逃亡してしまい、改心の機会を喪失。偶然出会った久住に目をつけられ、手駒にされてしまったのだ。
成川目線の久住は「困っている自分を助けてくれた面倒見のいい兄貴分」だが、実際は久住は成川をいいように利用していただけ。ドラッグの売人にされたり、事情を知らなかったとはいえ、かつて優しくしてあげた麦(黒川智花)の情報をエトリに売ったりと、どんどん悪の道へと落ちていった。
そして、第9話。ついに、成川は命の危機をむかえる。エトリに襲われた成川は久住に必死に助けを求めるも、久住は「なんのメリットがあるん?」「“クズミ”って名前、なんや知っとる? “クズを見捨てる”のクズミや」と、あっさり切り捨て。成川は麦とともに古井戸の底に沈められてしまうこととなるのだった。
特撮ファンの間では、かつて『仮面ライダーW』の魔少年・フィリップを演じた菅田将暉が悪役をやるということで注目を集めていた『MIU404』。SNSでは、悪い大人にいいように利用された“悪い子ども”成川を見て、2014年に放送していた『仮面ライダー鎧武』に登場した、ある“名言”を思い出す視聴者が多かった。