■初代を超えた『ガチャポン戦士2』の完成度
この初代『ガチャポン戦士』は十分面白いゲームでしたが、欲を言えば「マップの少なさ」「攻撃アクションの少なさ」「1ターンに動かせるユニットの少なさ」「モビルスーツの生産が本拠地でしかできない」といった改善してほしい部分も。
そして何より「コンピューターの思考時間が超長い」という最大の難点がありました。当時のファミコンゲームで忍耐力を強制的に鍛えられた僕でも(当時は読みこみで待たされるゲームは非常に多かった)、これはキツかったですね。
そんな中、1989年にファミコンカセットで『SDガンダムワールド ガチャポン戦士2 カプセル戦記』が発売。この『ガチャポン戦士2』は前作の不満だった点が軒並み改善され、最大の問題点である「コンピューターの思考時間」も短くなり、『ガチャポン戦士』の完成形と言っても過言ではないパーフェクトなデキでした。
あらためて『ガチャポン戦士』を振り返ると、パソコンなどで人気だったウォーシミュレーションをファミコン世代に分かりやすく、なじみのあるガンダムという題材に落としこんだゲーム。登場ユニットの強弱は、原作のガンダム作品から反映。モビルスーツの強さや地形による得意・不得意、相性などの複雑な要素も、ガンダムの機体だからスッと頭に入ってきました。
そして何よりも『ガチャポン戦士』と『ガチャポン戦士2』はシミュレーションゲームでありながら、戦闘時はアクションゲームになるという点が斬新! ユニットの性能差があっても、プレイヤーの腕次第で勝敗をひっくり返すことができたのも楽しく、とにかく友だちと対戦するのが死ぬほど面白かったのです!