■攻略本が必須レベルの激ムズ謎解き

 さらに毒よりも大変だったのが、本作の最大の難所である「謎解き」です。説明書や同梱されていたマーベルランドの地図にささやかな情報は載っているものの、ゲーム内では完全にノーヒント! 他人との会話など一切しないボッチなワルキューレ氏なので、すべてが手探り状態。

「自由度が高い」といえば聞こえはいいですが、最初にプレイしたときに何をして良いのか分からない……というのが正直な感想です。とりあえず出現する魔物を倒して経験値とお金を手に入れよう。あ、経験値がたまったら宿屋でレベルアップするんだ! 森の中に魔物を吹っ飛ばすとお金が取れないから気をつけよう……などなど、地道なトライ・アンド・エラーを積み重ねながらレベルを上げ、少しずつコツをつかんでいきました。

 しかし、それだけでは本作の謎解きの部分はクリアできず。インターネットなんて無い時代なので、頼りになるのは攻略本だけ。その攻略本を読み、あらためて「こんなのノーヒントで分かるわけないじゃん!」と痛切に感じたものです……。

 それでも今でも色あせないテンポ抜群のBGM、時間の経過が描写されるフィールドマップ、船やマッコウクジラで往く大海原など、しっかりと『ワルキューレの冒険』はテレビの中で冒険活劇を見せてくれました。当時の私はマッコウクジラをこのゲームで初めて知ったんじゃないかなぁ。

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