■マクロスF&クラナドに夢中に
大学1年生のときに地元の岐阜県を飛び出し東京にやってくるのですが、遂にようやくここで声優を職業として意識する時代が来ました。もともと『マクロスF』は大好きだったのですが、今までは声優を意識せず作品が好きでした。
ある日マクロスFのライブ映像を見て衝撃を受けました。こんなに歌って踊ってアニメの世界観を伝えてくれるイベントやライブが世の中にあるんだということに感動したのです。
そこからは何とかマクロスのイベントに行きたいと友人に頑張ってもらい、ギラギラサマーのイベントに行くことができました。これがきっかけで声優にハマることになり、作品の見方もガラリと変わりました。
マクロスFは声優としてのライブや歌を意識するきっかけになった作品なのですが、お芝居として意識するようになったのは『CLANNAD』がきっかけです。もともとはPCゲームから生まれたアニメ作品なのですが、とにかく死ぬほど泣けます。
キャラクターが高校生から社会人、そして父親になるまでの人生の一部がストーリーにからんできます。
学生時代のストーリーは良い話として泣けるのですが、父親になってからは苦しみや悲しみ、つらさ全部ひっくるめて涙してしまいます。その中に出てくるこおろぎさとみさん演じる汐のお芝居に心奪われてしまいました。
こんなにリアルに子どもを演じられる大人がいるんだ、そしてリアルな子どもにしか思えない表情豊かな声、微妙な鼻声、感情変化に胸が締めつけられました。
大学生になってこんなに泣くことってあるんだ!? と自分でびっくりするほど号泣しました。
『CLANNAD』に出会って、私もこんなに人の感情を動かせるようなお仕事についてみたいと本気で考えるようになりました。
ここから一気に声優になるためにネットで養成所を調べたり、雑誌に書いてある情報を探し始めました。
周りは就職してゆくタイミングで、私は遅い夢へのスタートをきりました。
ここからトントンと進めば最高なのですが……私は数年いばらの道を歩みました。