■内容はRPG&ミニゲーム
肝心のファミコンジャンプの内容は、ある夜、ジャンプを読んでいた主人公の少年がマンガの世界に迷い込み、世界に散り散りになった16人の仲間を見つけるというもの。当時の『ドラゴンボール』の人気に乗って、ピッコロ大魔王を倒すことを目的とした、ロープレゲームです。
『北斗の拳』のケンシロウから始まり、『ついでにとんちんかん』の抜作先生、『男一匹ガキ大将』の戸川万吉や『ドーベルマン刑事』の加納錠治、『キャプテン翼』の大空翼なんかを仲間にします。
ここまではけっこうベタなんですが、当時としては斬新だったのが、途中途中にミニゲームが挟み込まれるというもので、これがムズかったんです。
『魁!!男塾』編では塾長相手にモグラ叩きゲーム。『リングにかけろ』編ではボクシングゲーム。『ウイングマン』編ではシューティングゲーム。『キャプテン翼編』ではPK対決。などなど多種多様でそれなりに楽しめました。
これらミニゲームの内容は、褒め言葉かどうかは微妙ではありますが、海外のファミコンで伝説のクソゲー「Action52」のゲームのキャラをしっかりさせたような感じです。
と、いろいろなゲームができるのは良いのですが、ミニゲームなのに、必ずクリアしなければ先に進めないのがキツかった。
たとえるなら、ファミコン『いっき』や『デッドゾーン』のおにぎり拾いのようなゲームを、必ずクリアしなければならないような感じで、このミニゲームで詰んだ人も多いのです。
非常に険しく長い道のりを経てミニゲームにいき、失敗すると、また険しい道のりからやり直しになるというシステム。とにかく鬼ムズ&やり直しの嵐! しかもセーブ機能もないので、日をまたいだら長文のパスワードを入れ直し! まさにミニゲームが心を折るゲームだったと言えます。
これらミニゲームをクリアし、宿敵ピッコロを撃破した後は、13人の真・ボスたちと戦うロープレ風のコマンド入力の戦いになります。『魁!!男塾』の大豪院邪鬼や、『銀牙-流れ星 銀-』の赤カブトや『聖闘士星矢』のサガらを相手に、こちらも16人のヒーローを立ち向かわせる、ジャンプ読者にとっては大興奮のバトルなんですが、ミニゲームが難しすぎてここまでいけなかったという人も実は多いのです。
またこの最後の決戦も、少年ジャンプのキャラを無理に詰め込んでいるという印象も否めない。最後のボス・ピッコロ大魔王が翼くんのドライブシュートで大ダメージを受けたり、キャプテン翼のボスであるキーパー・ヘルナンデスがケンシロウの百裂拳を跳ね返したり、抜作先生が、三角木馬に乗る変態ギャグをすると相手が大ダメージを受けたり……。