外出自粛に“鬼ムズ”ファミコンを!980円に即値下がり『ファミコンジャンプ』の思い出【フジタのファミコンコラム】の画像
『ファミコンジャンプ 英雄列伝』(フジタ私物)
全ての写真を見る

 みなさんこんにちは。ファミコン芸人のフジタです。新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、全国の小中学校に休校が要請されてから20日あまり。3月25日には週末の外出自粛要請も発表されました。そこで今回は、家で暇する子どもたちや大人たちに、じっくり腰を据えてやってほしい「超難易度ゲーム」を紹介したいと思います。

 あれは1989年。まったく置きにいかず攻めまくった結果、あまりのムズさで鬼のような早さでワゴンに行ったのが『ファミコンジャンプ 英雄列伝』でした。

『ファミコンジャンプ 英雄列伝』OP画面より

 吉祥寺に住んでいた小学生の僕にとって、ゲームを買う場所は基本的に吉祥寺。新宿や中野、秋葉原にも行きましたが、ゲームショップが多かった当時の吉祥寺では、何軒か回ることで秋葉原より安く買うことができたんです。

 新品が安いお店としては、林家ペーさんのバク転で買い物に行くCM、「行くならみんなでロヂャース!」のキャッチコピーでおなじみ、今は移転したロヂャースさん。今はなきキムラヤさん、ソフトピアさんなどなど。

 基本的には、5000円ぐらいしたファミカセですが、中古ショップやら、この手のディスカウントショップではある程度安く買えるようになり、80年代半ばになると、激安のワゴンセール行きになるファミカセも出てきました。

 でもいくらディスカウントとはいえ、3980円、2980円、1980円と徐々に安くなっていくのがお決まり。しかし『ファミコンジャンプ 英雄列伝』だけは、3980円から間を通り越して、一気に980円にまで暴落したんです。それも発売からすぐ。地域によるかもしれませんが、ファミコンでの最速記録だったと記憶しています。

ケンシロウやジョジョ、悟空に冴羽獠など、ジャンプキャラ勢ぞろいの胸熱展開

 1989年の『週刊少年ジャンプ』は、『ジャングルの王者ターちゃん』や『ろくでなしBLUES』や『シティーハンター』や『魁!!男塾』が連載されていた時代です。『ジョジョの奇妙な冒険』は第2部と3部の境目で、『ドラゴンボール』はマジュニアとの死闘を終え、サイヤ人編がスタートするあたり。いわば黄金期とも言えます。

 当然『ファミコンジャンプ』の期待値も相当上がった。それが無理に100万本以上出荷し、「即ワゴン行き」の原因につながったとも言われています。このワゴン行きの早さは作家たちの間でもネタにされ、『こち亀』内で両さんが「数日でワゴン行きした」と自虐するほどでした。

  1. 1
  2. 2
  3. 3