映画『ヲタクに恋は難しい』鑑賞前におさらいしたい「原作漫画」の魅力を少女漫画芸人・別冊なかむらりょうこが解説!の画像
映画『ヲタクに恋は難しい』鑑賞前におさらいしたい「原作漫画」の魅力を少女漫画芸人・別冊なかむらりょうこが解説!の画像

 みなさんこんにちは、少女漫画も少年漫画も青年漫画もweb漫画もごはん漫画も4コマ漫画もギャグ漫画もレディコミもコマ割りされてるもの全部大好き!ワタナベエンターテインメント所属の少女漫画芸人・別冊なかむらりょうこです。

 2月7日より、ふじた先生の同名コミックを原作とした映画『ヲタクに恋は難しい』が始まります!

 タイトルにもある「ヲタク」という言葉にとても親近感を感じる人もいれば、思わず敬遠してしまう人もいることでしょう。「ヲタク」は、マニアックであったり特定の趣味を連想させます。はたしてこの漫画は“読む人を選ぶ”漫画なのでしょうか。いえ、この漫画は、一般層の方にも人気を博している作品なのです。そう! この漫画は、幅広い人が楽しめるエンタメ漫画なのです!

 映画を見る前に、『ヲタクに恋は難しい』をまだ読んでいない方に向けて、その魅力をおさらいしていきたいと思います。

■『ヲタ恋』はwebでも紙媒体でもアニメでもどこからでも参入できる!

『ヲタクに恋は難しい』は、2014年からソーシャルネットワーキング・サービス「pixiv」にて連載が始まったふじた先生による作品です。2015年に一迅社より書籍化され、宝島社『このマンガがすごい!』大賞オンナ編第1位に選出。現在8巻まで刊行されており、累計発行部数は900万部を突破。2018年にはアニメ化もされました。

 pixivのアプリでもサイトでも最新話までを常に読むことができ、単行本では描き下ろしも描かれ、amazon videoなどでは今もアニメが全話配信されています。お好みの媒体からいつでも本作に入学することができます!

■ディープな内容よりも「ヲタク」自身にスポットライトを当てた内容!

 今作の主人公は隠れ腐女子OL・成海です。成海は周囲にヲタクであることがバレる「ヲタバレ」を何よりも恐れ、本性を隠して日常を過ごす日々。そんな中、転職先で自分をヲタクだと知る幼なじみ・宏嵩と再会します。

 宏嵩はルックスが良く仕事もできるが、実は重度のゲームヲタク。ヲタクであることを隠さず共通の趣味で過ごせる2人は、とりあえず交際を始めてみるも“恋愛不適合”な2人にはカップルとしての試練が幾度も訪れて……!

 この作品では、主に4人の男女が活躍します。マンガ・アニメ・BLとオールラウンダー型のヲタク・成海。ゲームに関しては廃人クラスのヲタク・宏嵩。また2人の同僚であり、恋人同士である、男性キャラ専門のコスプレイヤー・小柳と、強面ライトヲタク層・樺倉。さまざまなジャンルのヲタクがバラエティ豊かにそろっており、カップル同士であるにもかかわらず、仲間内になったとたんに飛び交うヲタク言葉の応酬、アニメなどの作品の見解に対する本気の喧嘩。

 今作は、特定のアニメ、ゲームの内容を掘り下げるのではなく、そのアニメを好きなヲタクの、そのゲームにハマっているヲタクの生態が描かれています。ヲタク用語満載!なのになぜか読者を置いてけぼりにしていない。好きなものに全力な姿勢を見せてくれる登場人物たちに、むしろ、「なにこれ!楽しそう!私もヲタクになりたい!」という憧れを抱かせてくれるのです。

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