玉城ティナ
玉城ティナ
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 深夜0時に出現し、強い怨みを抱く者だけがアクセスできると噂されるウェブサイト「地獄通信」。そこに名前を打ち込まれた者の下には地獄少女が現れ、永遠に地獄をさまよう“地獄送り”にしてくれるという……。

 2005年、『なかよし』(講談社)での漫画連載スタートから14年。アニメ版は第4期まで進み、06年にはテレビドラマ版も放送された伝説のダークファンタジー『地獄少女』がこの冬、実写映画で再臨。11月15日より全国ロードショーがスタートする。

『貞子vs伽椰子』『不能犯』で独自の世界観を示したホラー界の鬼才・白石晃士監督(46)がメガホンをとり、“地獄少女”こと閻魔あいを、若手実力派女優・玉城ティナ(22)が演じる同作。

『地獄少女』をはじめ、今年は岡崎京子氏の『チワワちゃん』、押見修造氏の『惡の華』といった漫画原作の実写化ヒロインが続いた玉城だが、原作ファンを意識しつつも、そこに100パーセント寄り添うのも違うと話す。

 そんな彼女が持つ役作りの考えから、実写映画版『地獄少女』ならではの世界、撮影時の裏話まで、さまざまな話をうかがった。

■閻魔あいの異質な存在感を出すために

――閻魔あい役のオファーを聞いときの心境から教えてください。

『地獄少女』は小学生のときに愛読していた作品で、物語の流れも、閻魔あいのことも分かっていたので、驚きがまずありましたが、すぐに挑戦したいと思いました。

――今回の映画版『地獄少女』の脚本をお読みになったときは、どのような印象を覚えましたか?

 閻魔あいは物語の要所要所に姿を現すんですが、そこから見えるのがキャラクターたちの人間関係なんです。脚本はとても読みやすく、ところどころに散りばめられる白石監督ならではのテイストも感じ取れました。

 白石監督の作品出演は『貞子vs伽椰子』からの2作目になりますが、前回は怖がらされる受け身の演技。今回は怖がらせる側でしたから、まったく違う目線に立てることが面白いと思いましたね。

――実際に撮影に入るまでの期間、演技のプランを考えていたと思います。そこにはどのようなお考えがありましたか?

 閻魔あいって誰とも似つかないキャラクターなんです。なので、立ち姿、目線の芝居だったりを、これまで演じてきた役とはまったく違うアプローチで考えました。たとえばセリフ中は瞬きをせず、人の目を見ているようで実は目線は合わせない。しゃべりながら少しだけ目線を動かす、といったことを意識しました。

 ビジュアル面に関してはウィッグや衣装で寄せていくことはできますが、内面の部分をどう閻魔あいに近づけていくかが課題でした。セリフの少ない中で、この世のものではない、異様な雰囲気をどうだしたら良いか、監督とも相談しました。

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