リョータと三井、桜木と“小田君”も…『SLAM DUNK』劇場版で明かされた意外なキャラたちの「運命の出会い」の画像
『THE FIRST SLAM DUNK』(C)I.T.PLANNING,INC.(C)2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners

 井上雄彦氏によるバスケットボール漫画の金字塔『SLAM DUNK』。湘北高校バスケットボール部が繰り広げる熱いドラマは、数々の名勝負だけでなく、キャラクター同士の意外な縁によっても彩られている。

 なかでも注目したいのが、劇場版で描かれた出会いや再会の物語だ。原作では語られなかった過去が明かされたり、映画ならではの展開によって登場人物たちの関係性が深く描かれたりと、彼らの知られざる一面に触れられるのも魅力である。

 今回は、原作だけでは知ることのできない、キャラクターたちの出会いや再会に注目。思いがけない縁によって結ばれた人々が織りなす、劇場版ならではのドラマを振り返りたい。

 

※本記事には各作品の内容を含みます。

 

■中学時代から始まっていた! リョータと三井の意外な縁

 湘北高校で激しく対立する宮城リョータと三井寿。実はこの2人の出会いは、中学時代にまで遡る。2022年公開の映画『THE FIRST SLAM DUNK』では、原作で明かされなかった2人の知られざる過去が描かれた。

 原作では、三井がバスケ部に復帰するまでの経緯や、宮城との因縁が描かれていた。しかし、この2人がどのように知り合い、なぜ高校で激しく反発し合うようになったのか、そのあたりの事情は長らく明かされていなかった。

 映画では、沖縄から神奈川へ移り住んだ中学1年生のリョータが、1人でバスケットボールをする姿が描かれている。亡き兄・宮城ソータへの悲しみを抱え、新しい土地にも馴染めずにいた彼の前に現れたのが、1学年上の三井だった。

 リョータに1on1を持ちかける三井。翌年に中学MVPを獲得する三井は、明るく堂々とした振る舞いからも、バスケットボールに対する絶対の自信と才能が満ちあふれていた。しかし、そんな三井に兄の面影を重ねてしまったリョータは、すぐにプレーをやめてしまう。そんな彼に三井は「またやろうぜ 次は勝ちにこいよ」と去り際に声をかけるのだった。

 それから数年後、湘北高校で再会した2人。しかし、三井は髪を伸ばして不良たちとつるむようになり、かつての爽やかな面影を失っていた。そんな三井に背の低さをからかわれたリョータは、「おいロン毛! いつでも1on1やってやるよ」と言い返したのである。

 一見するとただの挑発的な言葉に過ぎない。だがその裏には、あの日、兄貴面をして声をかけてきた三井の「またやろうぜ」という言葉に対する、リョータなりの痛烈な返答と失望が透けて見えた。

 一方、バスケットボールへの未練を抱えながら鬱屈した日々を送っていた三井にとっても、リョータの言葉は、かつてバスケに打ち込んでいた自分を思い起こさせる、癇に障るひと言だっただろう。そして、この再会をきっかけに2人の間には深い溝が生まれ、原作でも描かれた屋上での乱闘事件へと発展していくのである。

 中学時代の出会いから高校での再会、そして対立を経て、再び同じコートに立つまでの2人の歩みを思うと、山王工業戦で描かれる絶望的な24点差からの大逆転劇に、より一層胸を熱くさせられる。

■原作第1話に登場した「小田君」の意外な再登場!

 原作第1話の冒頭、主人公・桜木花道は女子生徒から「あたしバスケット部の小田君が好きなの」と告げられ、50人目の告白に失敗する。花道の恋を終わらせたこの何気ないひと言に登場する「小田君」が、実は劇場版で重要な役割を担うことになる。

 1994年公開の劇場版第1作『SLAM DUNK』に登場する武園高校のバスケ部員・小田竜政。彼こそが、原作第1話に名前だけ登場した「小田君」なのである。

 劇場版では湘北と武園の練習試合が描かれ、花道はかつて告白に失敗した相手の女子生徒・島村葉子と再会する。葉子が思いを寄せる小田も武園高校に進学しており、花道は図らずも恋敵であった人物と顔を合わせることになるのだ。しかし、不良として喧嘩に明け暮れていた頃の花道を知る小田は、「バスケを舐めんなよ 桜木お前みたいな不良にバスケをやる資格はないんだ!」と厳しい言葉を浴びせる。

 当時の花道はバスケットボールを始めたばかりで、試合でも失敗の連続。それでも持ち前の驚異的な身体能力を生かしてルーズボールに飛び込むなど、ひたむきなプレーを続ける。その姿に、当初は花道を見下していた小田も次第に心を動かされ、ついに倒れた花道に手を差し伸べるのだった。

 原作では花道の恋のライバルとして名前だけが登場した小田。劇場版では、そんな恋敵だった人物とバスケットボールを通じて互いを認め合う存在に変わっていく様子が描かれている。原作の冒頭1コマにあったつながりを膨らませた、劇場版ならではの意外なエピソードといえるだろう。

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