■千束を父親のように見守り続ける喫茶「リコリコ」店長・ミカ

 喫茶「リコリコ」の店長を務めるミカは元DAの訓練教官であり、千束の父親のような存在でもある。極めて高い戦闘力を有しており、DAから依頼された任務では千束に指示を出すなど現場指揮官としても優秀だ。

 そんなミカが喫茶「リコリコ」を営むようになった背景には、アラン機関のエージェント・吉松シンジから提供された人工心臓で生き延びた千束への深い愛情があった。吉松が千束の「人殺しの才能」に期待する一方、ミカは彼女の「人を殺さず、人を救いたい」という意思を尊重し、喫茶「リコリコ」でその生き方を支えてきたのだ。

 そんなミカの覚悟がもっとも際立つのが、千束の人工心臓をめぐる終盤の展開だ。

 吉松は千束の「殺しの才能」を開花させるため、新しい人工心臓は自分の体内にあると告げ、自分を殺して奪うよう迫る。ふだんは千束の想いを尊重して見守ることが多いミカだが、このときは自ら手を汚す決断を下した。人を殺すくらいなら自分の死を受け入れるという千束の意志に反して、ミカは吉松を殺害して人工心臓を手に入れたのだ。

 子どもたちにはあまりにも重すぎる責任を“父親”として一身に背負い、自らが悪役になることもいとわない。その不器用ながらも深い愛情と非情な決断ができる強さで、千束とたきなを支えた大きな存在といえるだろう。

■元DA情報部員の頼れるムードメーカー「中原ミズキ」

 自由人でアバウトな性格の中原ミズキは、もともと孤児で「リコリス」になるべく育てられたが落第し、情報部員になった経歴を持つ。現在は喫茶「リコリコ」の店員をしているが、任務となれば情報部時代の経験を生かして千束ら現場メンバーをサポートする。

 車の運転はもちろん、ヘリコプターの操縦も難なくこなし、尾行から囮役までこなす万能なサポート要員だ。「ウォールナット」ことクルミからの依頼では、彼女の死を偽装するために身代わり役を務めて体を張った。

 本人によれば、報酬の良さから引き受けた仕事だが、血のりを仕込んだ防弾仕様の着ぐるみを着て敵の銃弾を浴びまくる度胸は尋常ではない。また、お酒への愛と結婚願望も人並み外れており、晩酌しながら結婚雑誌を読むのが日課という、ちょっぴり残念な一面を持つ。

 任務中の頼もしさとふだんのだらしなさのギャップは激しいが、ミズキはシリアスな場面でも場を和ませるムードメーカーとして重要な存在となっている。「リコリコ」の明るい空気を作り出す点も、彼女の魅力といえるだろう。

 付き合いが長い千束とは気心の知れた間柄であり、2人の関係は本当の姉妹のようでほほ笑ましい。戦闘能力だけでは測れない、人と人をつなぐ力もミズキの大きな武器だ。

 お酒と結婚への執着が強い残念なお姉さんだが、いざというときには頼りになる。その親しみやすさと実務能力の高さのギャップこそ、最強のバディを支える仲間として愛される理由だ。

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