「渋谷HUNTER街」も話題に…『キングダム』に『ONE PIECE』読者を驚かせた少年漫画の「突破記念キャンペーン」の画像
※画像は2017年4月26日に投稿された読売新聞社ビジネス局公式X(@yomiojo)のポストより

 7月3日に発売されたコミックス39巻で、シリーズ累計発行部数1億部を突破した冨樫義博氏の人気漫画『HUNTER×HUNTER』。それを記念し、渋谷の街全体を舞台にした大型広告企画「渋谷HUNTER街」が7月5日まで展開され、大きな話題を集めた。

 総勢115人のキャラクターが渋谷駅周辺の街中に出現し、読者(ルビ:お前)に「感謝」を伝えるという内容だった。

 漫画から抜き出されたキャラクターたちの作中のセリフが「感謝」に関するものに変わっており、一目見てわかるような大きな広告から、見つけるのがかなり困難なものまであった。

 この企画が開催中、実際に渋谷の街を歩くとキャラクターを見つけてスマホで写真を撮る人も目立ち、SNSでも大きな話題を集めて、好評のうちに幕を下ろした。

 実はこれまでにも、いろんな漫画作品で発行部数の大台突破を記念する企画が行われてきた。今回はその中でも、一風変わったキャンペーンを振り返ってみたい。

 

■ファン参加型や世界規模のキャンペーン

 まずは『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で2006年から連載中の、原泰久氏による『キングダム』。本作は2023年11月に1億部突破を達成した。これは集英社の青年誌史上、初めてのことだという。

 公式サイトではさまざまな記念企画が行われたが、中でも一際目を引いたのが、読者からの感想文を募った「キングダム読書感想文コンクール」だ。

 募集のお題は「漫画『キングダム』についての感想文」で、「『キングダム』の面白さ、あなたに与えた影響について教えてください」というもの。金賞受賞者には原氏の直筆サイン色紙、原氏直筆のサイン入りカラー複製原画、コミックス1億部記念特製ポスターが贈られた。

 通常こうした記念企画では、広告や展示物、プレゼントキャンペーンなどで、読者に感謝を伝える形式のものが多い。しかし、読者側が実際に自分の想いを伝えられる場を設けることで、双方向的なコミュニケーションが生まれ、より作品の凄さや面白さを伝える内容になっていた。

 現在、『キングダム』1億部公式サイトでは、金賞から銅賞までの読書感想文が公開されているが、どれも熱く、心を打つ文章ばかりだ。それほどまでに『キングダム』が多くの人の心を動かし、支えていることがダイレクトに伝わってくる。まさに画期的で新鮮な試みといえるだろう。

 続いては『別冊少年マガジン』(講談社)で連載されていた、諫山創氏による『進撃の巨人』。2009年の連載開始から10年後の2019年に1億部を突破した。

 これを記念して「世界の“壁”を越えろ」というメッセージを打ち出し、アメリカ・ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデン前の壁に、超大型巨人のウォールペイントが出現するダイナミックなイベントが行われた。壁と巨人、どちらも作品を象徴する要素だけに、このキャンペーンは大きな盛り上がりを見せた。

 この壁画イベントは1か月以上にわたって行われ、当時は超大型巨人が描かれていく様子をおさめたスペシャル動画も公開。世界中のファンから愛される『進撃』ならではの、スケールの大きいキャンペーンである。

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