敵をハッキングして装甲を崩し、多彩な銃器で狙い撃つ―― パズルとアクションが融合した、新感覚のSFアクションアドベンチャーゲーム『プラグマタ』(カプコン)。完全新規のタイトルながら、発売から16日間で200万本を突破という快挙を成し遂げた作品だ。
本作は、月に調査に派遣されたシステム監査員ヒュー・ウィリアムズとアンドロイド「プラグマタ」の少女ディアナが、月面施設クレードルの異変に立ち向かうという物語。感動的なストーリー、そしていかつい中年男性と無垢な少女という異色のバディは大きな話題となり、唯一無二の魅力にもなっている。
そこで今回は、ヒュー役の田中美央さん、ディアナ役の東山奈央さんのおふたりに『プラグマタ』という作品、そして演じたキャラクターについてお話を聞いた。
――おふたりにそれぞれのキャラクターについてお聞きしたいと思いますが、まず田中さんが演じるヒューにはどんな印象をお持ちでしょうか。
田中美央(以下、田中):「子どもの面倒は苦手だが……」と言うヒューのセリフがゲームの序盤にあるんですね。そんなことを言っていながらも、ディアナをちゃんと温かく見守るし、ディアナの能力をちゃんと引き出していく。そういう優しい側面も持ち合わせているところが、ヒューなんだなと思いました。
東山奈央(以下、東山):エンディングまでプレイすると、ディアナにとってのヒューは「Memories are you」(『プラグマタ』主題歌のタイトル)なんだなって思います。
ディアナはアンドロイドとしてたくさんの知識を持っていたけれど、哀しい出来事があって、全ての記憶を消去された状態でスリープモードに入っていた。そこでヒューと出会ったので、ディアナの記憶はすべて、ヒューと体験した出来事だけ……「あなたそのもの」なんです。何も知らないところから、いろいろと教えてくれて、いろいろな感情を味わわせてくれた存在がヒューなので。ディアナにとってはヒューが全てです。
――続いて、東山さんが演じるディアナの印象は?
東山:ディアナは、母性をくすぐってくれるキャラクターで。どこを切り取ってもかわいらしいアンドロイドです。ちっちゃな子がするような仕草をするのがもう、かわいくてかわいくて(笑)。でも、ときどき出てくる会話がアンドロイドなんだなって思い出させてくれるんですよね。
たとえば、ヒューに「私は役に立ってる?」と聞いたり、「ヒューもすごく実用的だよ」って返していたりして。その「実用的」ということば選びに、やっぱり彼女はアンドロイドなんだなと感じさせますよね。幼女であり、アンドロイドである、そのバランス感覚が絶妙なキャラクターだなと思います。
田中:ディアナは月に取り残されたアンドロイド。かたや、ヒューは月面に取り残された人間。孤独な者同士のアンドロイドと人間が寄り添ったときに、子どもと親のような関係になれる。ディアナはすばらしいキャラクターだなと思いましたし、『プラグマタ』はそういう説得力のあるシナリオだったので、自分としても納得しながら自然なお芝居ができました。
――本作でおふたりの掛け合いから生まれる“バディ感”は、とても魅力的でした。
田中:ありがとうございます! 僕は東山さんをずっと前から存じていて、めちゃめちゃ尊敬していたんですけど、ここまで気さくにお話ができるようになるとは思ってもいなくて……。今日もイベントの楽屋でいろいろお話させていただきましたし、本当に嬉しいなと思っています。本当に素敵な大先輩です。
東山:いえいえ、田中さんこそ大先輩です!(笑) 基本的に、ゲームの収録はキャストがひとりずつ収録することが多いんです。それぞれ録った音声を編集してもらって、会話シーンを作っていただくのですが、この『プラグマタ』はずっとふたりで掛け合いをしていくゲームなので、スタッフさんのご厚意で初回はふたりでいっしょに録ることができたんです。
田中:その日は、東山さんが先に収録を始めていらしたんです。そうしたら、東山さんの収録がかなり押してしまって……。
東山:そうなんです。初の収録でめちゃくちゃ時間かかっちゃいまして、たぶん 1時間ぐらい予定よりも押してしまったと思うんです。でも、スタジオを出たときに、スタジオのロビーに田中さんが待っていらして、思わずヒューに会えたという気持ちになっちゃって……泣きそうになるくらい嬉しかったです。
田中:東山さんが単独の収録を終えたあとに、スタジオから申し訳なさそうに出てきたんですね。そのときに僕が「僕はこのあとヒマなので。いくらでも時間があるから大丈夫です」と最初にお話したことを覚えています。
東山:そのときに「よく頑張った」と言ってくださった田中さんの温かさを感じながら、そのあとの収録を進めていきました。その日の収録のあとは、単独で収録を進めていったのですが、ヒューと私は一緒に頑張っているんだという気持ちで収録ができました。田中さん、本当にありがとうございます。
田中:いえいえ、こちらこそ本当にありがとうございます。嬉しいです。
東山:だから、実は田中さんと直接お会いするのは今日で2回目なんです。そんなことが信じられないくらい、ずっと一緒にいたような気がしています。それはひとえに、田中さんがどんなことでも受け止めてくださる器の大きさで、いつも愛情深く接してくださるから……まさにヒューのような存在ですね。『プラグマタ』のあとも、また一緒に何かできたらいいなと思っています。


