『シュート!』田仲俊彦に『エリアの騎士』逢沢駆、『キャプテン翼』日向小次郎も…少年サッカー漫画に登場する「最強ストライカー」を考えてみたの画像
「POP UP PARADE 日向小次郎」(グッドスマイルカンパニー)©高橋陽一/集英社

 6月11日(日本時間12日)より、「FIFAワールドカップ2026」が開幕した。世界中で注目が集まる4年に一度の一大イベントであり、日本代表の熱き戦いにも大きな期待が寄せられている。

 サッカー熱が高まる中、8月7日には人気サッカー漫画『ブルーロック』(原作:金城宗幸氏、作画:ノ村優介氏)の実写映画が公開予定で、こちらも盛り上がりを見せている。

 同作は、日本をワールドカップ優勝に導くため、「世界一のストライカー」を育成するという壮大なプロジェクトをテーマとした物語だ。

 作中では主人公・潔世一を始め、糸師冴や糸師凛、士道龍聖、凪誠士郎といった超個性的なストライカーたちが、世界一を目指してしのぎを削る。彼らのようなフォワードがいたら、ぜひ日本代表になってほしいとつい思ってしまうほど魅力的なキャラクターばかりだ。

 しかし、サッカー漫画に登場する最強ストライカーは、『ブルーロック』のキャラクターだけではない。ここでは学生に絞って、歴代の少年サッカー漫画から「最強ストライカー」を考えてみたい。

 

※本記事には各作品の内容を含みます。

 

■左右の“大砲”と必殺ドリブル! 泥臭くゴールを狙う『シュート!』田仲俊彦

 『シュート!』(大島司氏)の主人公・田仲俊彦は、「幻の左」と称される強力な左足シュートを武器とするストライカーだ。

 中学時代は右足でシュートを打っていたが、高校入学後に先輩の天才プレーヤー・久保嘉晴から左足の潜在能力を見出され、ここからゴールを量産していくエースへと成長を遂げていく。

 「幻の左」を打ち続けたことで、軸足である右足も強化されていった田仲は、やがて「必殺の右」も開花。左右両足から同等の威力を持つシュートを放てるようになった。さらに、彼はボレーやオーバーヘッドといった空中戦にもめっぽう強く、まさに天性の点取り屋と呼ぶにふさわしいゴールへの嗅覚を誇る。

 フォワードとしてシュートだけでは限界があると感じた田仲は、スペイン留学でドリブル技術を習得。相手選手の瞬きを利用し、一瞬で抜き去るフェイントを駆使した「ファントムドリブル」を身につけた。シュート力とドリブルという2つの武器を手にしたことで、彼は「ゴール前の聖域」というゴールを決めるまでの道筋を見出すのである。

 シュート力という点で田仲は、数ある少年サッカー漫画の中でもトップクラスの実力者であるのは間違いない。

 そして彼の最大の強みといえば、どんなかたちからでもゴールを奪う“泥臭さ”を兼ね備えている点だろう。チームを引っ張る「最強ストライカー」として、申し分ない十分な資質を持っている逸材である。

■抜群の吸収力で選手権得点王に輝いた『エリアの騎士』逢沢駆

 次は、『エリアの騎士』(原作:伊賀大晃氏・作画:月山可也氏)に登場する主人公・逢沢駆を推したい。駆は小学生時の試合で相手選手をケガさせたことで積極的なプレーができなくなり、そのトラウマから中学時代には選手を辞め、マネージャーに転身していた。

 しかし、世界が注目する天才的なサッカープレーヤーであった兄・傑とともに交通事故に巻き込まれ、兄は死去。瀕死の重傷を負った駆は、傑の心臓を移植されることで一命を取り留める。

 傑の夢を受け継いで選手に復帰した駆は、江ノ島高校サッカー部で急成長を遂げていく。

 天才肌の先輩・荒木竜一や、監督の岩城鉄平による指導に加え、幼なじみで女子サッカー日本代表の美島奈々といった周囲のサポートを柔軟に吸収し、ストライカーとしての才能を開花させていくのである。

 駆は点取り屋として天性の嗅覚を持っており、奈々との特訓で身につけたトリッキーなドリブル「Φ(ファイ)トリック」を駆使して、相手ディフェンダーを翻弄。得点を量産していく。

 2年生になるとプロチーム「湘南ブルーインパルス」の強化指定選手に選ばれ、天才司令塔・四季遥の技「ホイップキック」をマスターする。これはキーパーの動きを読んで、足全体を鞭のようにしならせ軌道修正するシュートであり、駆の新たな決定打となった。

 駆の強みは、囮やパスで味方を活かし、ゴールに導くプレーにも長けていることだろう。選手権大会決勝ではワールドクラスの選手であるレオナルド・シルバを相手に、シュートと見せかけて荒木へのアシストを見事に決めている。このシーンは、彼の成長を象徴する名場面だ。

 移植された心臓を通して兄・傑の魂が時折語りかけてくる描写も本作ならではの魅力なのだが、世界レベルの技術が兄から弟へと伝授されるシーンには、どこか切なくもワクワクさせられたものである。

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