現在放送中のドラマ『銀河の一票』(フジテレビ系)で抜群の存在感を放ち、話題を集めている俳優の野呂佳代さん。人間味溢れるスナックのママという役柄が、彼女が持つ温和な魅力をさらに引き立て、バラエティで見せる親しみやすさとはまた違う“俳優としての深み”を感じさせている。
野呂さんと言えばAKB48やSDN48で活躍していた元アイドル。ステージを盛り上げていた彼女が、近年では「野呂佳代が出演するドラマにハズレなし」とまで囁かれるほど、数々のヒット作において重要な役割を担う名バイプレイヤーになっている。
そこで今回は、俳優として着実にステップアップを続ける野呂さんを語るうえで欠かせない、「ハズレなし作品」6本をピックアップ。そこでの演技も合わせて振り返ってみたい。
※本記事には各作品の内容を含みます
■親近感が湧く看護師役を好演!
まず1本目は、2021年にフジテレビ系で放送されたドラマ『ナイト・ドクター』。
物語の舞台は、24時間体制で患者を受け入れる「柏桜会あさひ海浜病院」。この病院に働き方改革の一環として発足したのが、夜間救急の専門チーム「ナイト・ドクター」だ。選ばれた個性豊かな5人の医師たちは、時に激しくぶつかり合いながらも、懸命に目の前の命と向き合っていく。
そのなかで野呂さんは、ナイト・ドクターを支えるベテラン看護師・益田舞子を演じた。益田は明るくコミカルな癒し系。普段は噂話とイケメンが好きな一方で、いざ仕事になればベテランの貫禄を発揮し、的確にフォローに入る。一瞬も油断できないシビアな現場において、彼女の存在は現場にパッとした明るさと笑いをもたらす絶妙なスパイスとなった。
そんな親近感の湧く野呂さんならではの空気感に、視聴者からは「こういう看護師さん、本当にいるよね」と共感の声が相次ぎ、高い評価を獲得した作品である。
そんな野呂さんが、再び看護師役に挑戦したのが2022年の『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)だ。
本作は、あちこちを渡り歩き看護をこなすフリーランス看護師「トラベルナース」を題材とした医療ドラマ。岡田将生さん演じるフリーランスのNP(ナース・プラクティショナー=一定の医療行為を実施できる看護資格)・那須田歩と、中井貴一さん演じる伝説のスーパーナース・九鬼静が、崩壊寸前の医療現場に斬りこみながら命を救っていく姿を描いている。
野呂さんは本作で、温かみのある病棟ナース・森口福美を演じた。人懐っこく明るい福美は、周囲を照らすムードメーカー。おしゃべりが好きで人当たりがよく、そしてちょっぴり食いしん坊という、野呂さんにピッタリの役柄だった。
緊迫したシーンも多い本作において、福美が醸し出す“お茶の間感”は観る者に不思議な安心感を与えてくれる。2024年に放送されたシーズン2では、マッチングアプリで知り合った男性が入院してくるという切ない恋のエピソードも描かれ、福美の優しさや魅力がよりいっそう深掘りされた。
3本目は、2023年放送の『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)。交通事故で命を落とした近藤麻美(安藤サクラさん)が、徳を積んで人間に生まれ変わるべく、記憶を持ったまま今世をやり直すタイムリープコメディだ。お笑いタレントのバカリズムさんが脚本を手掛けたことでも話題を集めた。
野呂さんが演じたのは、麻美の同級生でヘアメイクの仕事をしている「ごんちゃん」こと丸山美佐。この役で野呂さんは、明るい髪色にタトゥー、そしてタバコを嗜むという、これまでの「看護師」役のイメージとは一線を画す姿で登場した。
一見すると華やかな外見だが、日々の忙しさや仕事の愚痴をこぼしながらも懸命に生きる姿は、リアリティがあり親近感も湧く。ここでも「こういう友達、本当にいる!」と多くの視聴者から称賛されたのは、彼女の唯一無二の“存在感”があってこそだろう。


