1966年に放送された『ウルトラQ』からスタートした昭和『ウルトラマン』シリーズ。その中で地球に侵略の危機が訪れると、ウルトラ兄弟がさまざまな技を用いて怪獣や宇宙人を葬ってきた。
たとえばウルトラマンの「スペシウム光線」、ウルトラセブンの「アイスラッガー」のように、「あのウルトラマンならば、この技!」という代表的な必殺技がある。子どもの頃、ウルトラマンごっこをした際は、これらの必殺技のポーズを真似して遊んだものだ。
その他のウルトラ兄弟たちも、多種多様な技を駆使する。今回はそんなウルトラ兄弟の技の中でも最強クラスの破壊力を誇った、忘れがたい必殺技を筆者の独断でピックアップしていこう。
※本記事には各作品の内容を含みます。
■ウルトラ兄弟の光線技の中でも最強とされる「M87光線」(ゾフィー)
ウルトラ兄弟は実にさまざまな光線技を使う。その中でも「最強」との呼び声が高いのがゾフィーの「M87光線」。ただし昭和『ウルトラマン』シリーズの中で、M87光線は謎の多い技だった。
最初に登場したのは1972年放送の『ウルトラマンA』の第14話「銀河に散った5つの星」でのこと。しかし、このエピソードでゾフィーは、異次元超人「エースキラー」にM87光線を奪い取られてしまう。
エースキラーはその能力を試すため、ウルトラマンAと同等の力があるという超人ロボット「エースロボット」に向けて、M87光線を放つ。すると一撃でエースロボットを木っ端みじんに爆破。M87光線の威力がいかに絶大であるかを証明してみせたが、技を放ったのはゾフィー本人ではなかった。
また、1973年放送の『ウルトラマンタロウ』の第34話「ウルトラ6兄弟最後の日!」では、極悪宇宙人「テンペラー星人」との最終決戦で、敵の宇宙船を撃破する際にゾフィーが光線技を放っている。しかし、これがM87光線だったのかは劇中では判然としない。
実は「これぞゾフィーのM87光線!」というシーンがしっかり描かれたのは、1984年公開の映画『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』になる。
この作品のオープニングでゾフィーのシルエットが映し出されるのだが、その中でゾフィーは腕をL字に組んだ体勢と、腕を前に出した体勢で光線を発射。さらに、ゾフィーが怪獣や宇宙人について解説している最中、突如として謎の円盤が出現し、腕を伸ばしたゾフィーはM87光線を発射し、円盤を一瞬で撤退させている。
実際にゾフィー自身がM87光線を発射したのは、これが最初のシーンともいわれている。公式設定でM87光線は、ウルトラ兄弟最強の破壊力を持つとされながら、昭和『ウルトラマン』シリーズでの使用回数は非常に少ない。それだけに一種の伝説と化している部分もあって、今回は最強の光線技として挙げた次第だ。
■「きりもみキック」「レオ二段蹴り」など多彩なバージョンがある「レオキック」(ウルトラマンレオ)
ウルトラ兄弟はさまざまな格闘技を使うのも特徴だが、中でも強烈なインパクトを残した技がウルトラマンレオの「レオキック」だろう。
もともとウルトラマンレオは格闘戦が得意で、レオキックも1974年放送の第1話「セブンが死ぬ時!東京は沈没する!」でサーベル暴君「マグマ星人」を相手に繰り出している。ただし、このときはつなぎの技でしかなく、必殺技としての本領を発揮するのは第8話「必殺!怪獣仕掛人」の回からだった。
このエピソードでは、おおとりゲン(ウルトラマンレオ)が山奥に籠もり、僧侶の十貫の助言を得て特訓に励む。
特訓の成果が現れてきたところで、ウルトラマンレオは暴れん坊怪獣「ベキラ」と激突。ウルトラマンレオは突進してきたベキラをジャンプでかわしてから背後に回ると、山を利用してさらに高く飛躍。エネルギーを集中させて足が真っ赤に発光した「レオ二段蹴り」が弱点の背中にヒットすると、ベキラは背中から火花をまき散らしながら倒れた。
それ以降、レオキックはさまざまな敵を撃破。こうもり怪獣「バットン」や宇宙悪霊「アクマニヤ星人」を相手にしたときには、両足が発光するバージョンも見せた。
他にも、回転しながら落下し、双子怪獣「ブラックギラス」「レッドギラス」の首を落とした「きりもみキック」、逆立ちの状態で発光した足を使ってさそり怪獣「アンタレス」の尻尾を切った「レオキックスライサー」なども披露している。
ウルトラマンレオといえば、高い身体能力を生かしたド派手なアクションが特徴だが、その中でも赤く発光した足でトドメを刺すレオキックのインパクトは鮮烈。レオキックはバリエーションも豊かで、子ども心に真似したくなる必殺技の1つだった。


