尾田栄一郎氏が描く大人気漫画『ONE PIECE(ワンピース)』(集英社)。その世界には、170か国以上が加盟する巨大な国際組織「世界政府」が存在する。800年前に20の国の王たちによって発足され、王の末裔である天竜人を頂点として世界秩序の維持をするという名目で、世界に君臨してきた。
そんな世界政府には、神の騎士団や海軍をはじめ、さまざまな組織があり、中でもさまざまな諜報活動を担ってきたのが「サイファーポール」と呼ばれる諜報機関だ。
ウォーターセブン編、エニエスロビー編では“闇の正義”を掲げる「CP9(サイファーポール No.9)」が登場。彼らは世界政府から、殺しまで認められた精鋭集団ではあるが、完璧な存在ではない。むしろ彼らの犯した失態が、後の大事件へとつながるケースも少なくないのだ。
そこで本記事では、過去にサイファーポールが犯した致命的な失態を振り返りつつ、物語にどのような影響を与えたのかを検証していこう。
※本記事には作品の内容を含みます。
■CP9の大きな失敗が、すべての始まりだった!?
サイファーポールの失態として、原初にして最も重大な影響を及ぼした事件といえそうなのが、かつてCP9が犯した「ゴムゴムの実の強奪事件」である。
約12年前、当時CP9の諜報員だったフーズ・フーは、世界政府の輸送船を護衛する任務に就いていた。その船には、後にルフィが食べることになる「ゴムゴムの実」が積まれており、嵐の中でシャンクス率いる赤髪海賊団の襲撃を受けて、輸送中の「ゴムゴムの実」を奪われてしまったのである。
この失態は、世界政府にとって相当重かったようで、フーズ・フーは責任を問われて投獄されることとなる。なお、紆余曲折あって脱獄後、フーズ・フーはカイドウの百獣海賊団に入った。
そして、ワノ国で起こったカイドウとルフィの決戦の中、ルフィの食した悪魔の実が覚醒。フーズ・フーが奪われた「ゴムゴムの実」は、実は世界政府が800年間追い求めてきた「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”」であることが判明したのである。
五老星の話によれば、この実は世界政府にとって最も警戒すべき存在であり、800年間一度も覚醒していなかった。また、動物(ゾオン)系の悪魔の実には意志が宿るといわれており、まるで政府から逃げるようにフーズ・フーの手から逃れたのかもしれない。
そして、その実を覚醒させたルフィは、太陽の神ニカの力を800年ぶりに覚醒させ、四皇カイドウを打倒。新たな四皇に成りかわるという偉業を成し遂げている。
ある意味ではCP9の失態をきっかけに、ルフィの快進撃が始まったといっても過言ではない。そのことからも、世界政府が恐れていた事態を招くことになったサイファーポール史上最大の汚点といえるのかもしれない。


