■知識と弁舌で国を動かす近未来戦記『日本三國』

 続いては、松木いっかさんの同名漫画が原作となった『日本三國』。独特なキャラクターデザインやストーリーは連載時から高い評価を得ており、シリーズ累計発行部数は約100万部を突破。この春放送される新作アニメの中でも注目度の高い作品だ。

 物語の舞台は、核大戦や天災、悪政をきっかけに文明が崩壊し、日本が三つの国に分かれた近未来。物語の主人公である三角青輝(みすみ あおてる)は、農業に従事しながら、妻の小紀(さき)と慎ましく穏やかな日々を送る青年だったが、序盤で起こる「ある悲劇」を機に、日本再統一を成し遂げるためにのし上がっていく。

 三角青輝が言葉を巧みに操りながら交渉する知略戦の様相は読者からも高い評価を得ており、さらにYouTubeの第2弾予告編で阿佐馬芳経(あさま よしつね/声・福山潤さん)が軽快に敵を斬り、「邪魔するんやったら帰ってや~」と話すシーンも話題に。「この映像だけで見るの決めた」「芳経さんメロすぎる」と、魅力的なキャラクターたちの映像に心をつかまれるファンが続出中だ。

 骨太な戦記物でありながら、三角青輝が己の知略と弁舌で局面を大きく動かす面白さも兼ね備えており、春の新作アニメの中でも序盤から目が離せない1作になりそうだ。

■魔法の秘密から始まる王道ファンタジー『とんがり帽子のアトリエ』

 最後の作品は、白浜鴎さんの漫画が原作の『とんがり帽子のアトリエ』。シリーズ累計発行部数は750万部を突破しており、国内外で高い評価を受けている作品の1つだ。

 物語の舞台は、魔法が人々の生活を支える世界。ただし、この世界では「魔法をかけることができるのは魔法使いだけ」であり、「魔法をかける瞬間を見てはならない」という掟がある。そんななか、小さな村で暮らしていた主人公の少女・ココは、ある日、村を訪れた魔法使い・キーフリーが魔法を使う場面を見たことで、大きな秘密を知ってしまう。

 その後、魔法に関する新事実が判明し、自身が試した魔法が家族を巻き込んでしまうことに。そしてココは、家族を救う手がかりを求めてキーフリーの弟子になる。魔法使いへのあこがれや秘密、その後の事故から弟子入りまでがテンポよく描かれる怒涛の導入となっている。

 さらに、YouTubeで公開された本作のPVでは、美しい風景やキャラクターたちが素晴らしい作画で描かれており、本放送でこの美麗な世界観がどのように表現されるのか期待が高まっている。

 映像面のすごさに加えて、魔法をめぐって次々事件がつながる息つく間もない展開は、先を見ずにはいられない魅力が詰まっている。


 ついに放送が始まった2026年の春アニメ。序盤の展開がそのまま作品の人気を左右するケースも多いだけに、最初の数話のインパクトが特に重要になる。今期、好みにドンピシャな作品は見つかるだろうか。

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