■完全勝利も! 負けっぱなしではいられないジャイアンの奮闘
ここまで敗北か、良くて引き分けという結果が続いたジャイアンだが、激闘の末にひみつ道具に勝利するエピソードもいくつか存在する。
ジャイアンの勝利エピソードを選ぶなら、第22巻に収録された「税金鳥」は外せない。
おこづかいから税金を取る機械「税金鳥」で友だちから公平にお金を集め、野球や漫画など、みんなが楽しめるものに使おうと提案するのび太。ジャイアンもこれに賛同するが、いざ制度が始まると、みんながコツコツ貯めたおこづかいまで無慈悲に徴収されていき、次第に不満が溜まっていく。大人になって読み返してみると、なんだか身につまされる話だ。
みんなが「税金ごっこ」の中止を望む中、ジャイアンは道で10円を拾う。当然、これも収入とみなした「税金鳥」が税金を徴収しようとするが、ジャイアンは「もっと金もちからとれ!!」と断固拒否する。
差し押さえのために電撃を放つ「税金鳥」に対し、ジャイアンはバットで応戦。激闘の末、ジャイアンは「税金鳥」を粉砕し、のび太たちから感謝される……というオチで話は終わる。珍しい完全勝利だ。
他のエピソードならば、第23巻収録の「ぼくのまもり紙」でも、殴り合いの末にひみつ道具を打ち破るジャイアンの姿が描かれている。決して数は多くないものの、いち小学生が1世紀以上も未来の科学技術に勝利したと考えると、偉業に思えてくるから不思議だ。
「ジャイアンVSひみつ道具」の対決は、今回紹介しきれなかったエピソードの中にも数多く見られる。アニメオリジナルの作品も含めると、その正確な勝敗データをはじき出すのは難しいが、ジャイアンとひみつ道具がこれまで何度も戦ってきたことだけはたしかだ。
むしろ、ひみつ道具に何度やっつけられても、懲りずにのび太をいじめようとするジャイアンのそのタフネスを称えるべき……なのかもしれない。
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