■反撃がすべてを無に帰す古代兵器

 『FF』シリーズの裏ボスの代名詞ともいえるのが、『FF5』の「オメガ」だ。次元の狭間を徘徊する古代兵器で、何気なく近づいた瞬間に戦闘が始まり、一瞬でゲームオーバーになったプレイヤーは数知れずである。

 HPは55530、レベル119。常時「シェル」「リフレク」などの強化された状態で魔法耐性が高く、それらを打ち消す「ディスペル」も効かない。さらに物理回避率が凄まじく高く、まともに攻撃が当たらない。

 さらに一撃でも与えれば、「ロケットパンチ」「マスタードボム」「サークル」などの強烈なカウンター技が即座に飛んでくる。通常行動も「アトミックレイ」「はどうほう」「ブラスター」など、全体攻撃や即死技のオンパレード。無策で臨んだら瞬くうちに全滅必至だ。

 唯一の弱点は雷属性だが、魔法はリフレクで反射されるため、「魔法剣サンダガ×乱れ打ち」など、抜け道的な戦法が求められる。中でも有名なのが、吟遊詩人の「あいのうた」でストップをかけ続けるという戦法。地味ながら、最も安定した攻略法とされていた。

 報酬の「オメガのくんしょう」はただの勲章であり、実用性こそまるでないが、最強の敵を撃破した証としての価値は絶大だった。

■第2世界の「初見殺し」

 『FF5』の「第2世界」にあるギルの洞窟で、何気なくギル(お金)を拾おうとした瞬間、突如として現れる巨大な亀──それが「ギルガメ」だ。

 HPは32768。戦闘開始時点で「プロテス」と「シェル」がかかった状態で、圧倒的な耐久力を誇る。攻撃力も高く、通常攻撃だけで壊滅の危険がある。さらにカウンターで「かめのこうら」を放ち、大ダメージと状態異常で追い打ちをかけてくる。

 極めつけはHP0で発動されるファイナルアタック「じしん」で、浮遊状態にする「レビテト」を使っておかないと全滅は免れない。

 攻略法は物理攻撃の一点張りなので、物理攻撃を「まもり」「かばう」で防ぎ、「レクイエム」でアンデッド特性を突くこと。また、冷気も弱点なので「ブリザガ」や「魔法剣ブリザガ」も有効だ。

 初見で全滅したプレイヤーほど、アビリティを組み合わせて再挑戦する面白さを学ぶ。まさにギルガメは、「FF5の戦略」の重要性を嫌というほど教えてくれる教師のような存在だった。

 

 FFシリーズの裏ボスたちは、単なるオマケ要素ではない。プレイヤーに「真の強さ」を要求する「試練」であり「問い」でもあった。そんな引くほど強い相手だからこそ、倒したときの達成感だけでなく、敗北の悔しさやその後の試行錯誤も、いつまで経っても忘れられないのだろう。

 

  1. 1
  2. 2