■アニメの影響で一気に広がった作品知名度とキャラの認知度
1983年10月13日から、テレビアニメ『キャプテン翼』がテレビ東京系列にて放送開始。このアニメ化をきっかけに、さらに幅広い層に認知され、ますます人気が高まっていきます。
この頃は今以上にテレビの影響力が大きく、沖田浩之さんが歌うアニメ主題歌『燃えてヒーロー』を多くの人が口ずさみ、歌詞にある「チャンバ」とは何かで盛り上がるほど親しまれました。
アニメ化の功績はそれだけではありません。当時の『キャプテン翼』は「キャラの見分け方が難しい」というのがファンの間でもよくネタにされ、読み始めた頃の私も「南葛の岬太郎」「東邦の反町一樹」「ふらのの松山光」、さらに「武蔵の三杉淳」の4人が何度かゴッチャになることがありました。
それがアニメになって色や声がつき、さらにビデオ録画して何度も繰り返し見ることで判別できるようになっていきます。
しかし、見極めが難しいほどのキャラの多さも、『キャプテン翼』が女性に人気だった理由の1つとして挙げられます。各チームに最低でも11人のキャラがいて、強豪校の数もそれなりに存在。トータルすると膨大なキャラ数になります。
それだけ多くのキャラクターがいるということで、読者が自分好みの“推し”を見つけやすくなったのです。
さらに、有力な選手には彼らを想起させる「異名」と「必殺技(シュート)」があります。たとえば日向小次郎の場合「猛虎」という異名と、「タイガーショット」という必殺技です。
冗談のように感じるかもしれませんが、彼を連想するグッズとして「虎」や「阪神タイガース」グッズを集め出す女性ファンまで現れました。当時はアニメグッズも限られていたこともあって、「推し」を想起させるものであれば何でもありだったのです。
部屋に飾るためにサッカーボールを購入したり、作中に登場した海外Jr.チームの高額なユニフォーム(実際の国際チームと同デザイン)を購入したりする女性ファンもいました。
かくいう私も大きなスポーツ店に展示された西ドイツやフランス代表の「公式ユニフォーム」を見ては、「シュナイダーやピエールが着ていたユニフォームだ」とうっとり。そして学生にはとても手の出せない高額値札にがく然としたものです……。


