なんでこんな内容に…!?スーパーファミコン「伝説の怪作」ネジがぶっ飛んだ“愛すべきバカゲー”たち 『美食戦隊 薔薇野郎』に『将棋三昧』『もと子ちゃんのワンダーキッチン』も…の画像
スーパーファミコン『もと子ちゃんのワンダーキッチン』(味の素) 著者撮影

 1990年11月21日にスーパーファミコン任天堂)が発売されてから早35年。日本で発売されたスーファミのゲームタイトルの総数は1447本を誇ります。

 「玉石混交」という言葉もあるように、これだけ種類があるとプレイヤーを魅了した名作ばかりではなく、伝説的なクソゲーや怪作も存在しました。

 当時はあぜんとさせられたゲームも、何十年も経ってから見返せば懐かしい思い出に変わるもの。そこで今回は筆者がプレイしてきたスーファミゲームの中でも、さまざまな側面から「ネジがぶっ飛んでいる」と感じた怪作にスポットを当てて、振り返ってみたいと思います。

※本記事には各作品の内容を含みます。

■タイトルのインパクトは「スーファミNo.1」!? 『美食戦隊 薔薇野郎』

 最初に紹介する1本は『美食戦隊 薔薇野郎』(ヴァージンインタラクティブエンターテインメント)。“美食戦隊”と書いて「グルメせんたい」と読みます。そのあとに続く“薔薇野郎”の響きから少々いかがわしい気配を感じた人もいるかもしれませんが、しっかり健全なバカゲーです。

 ゲームパッケージを見ても分かる通り、かなり濃いめキャラクターデザインが特徴的。やけにマッチョなキャラが目立つのも、『超兄貴』(メサイヤ)と同じ開発元であることを考えたら納得です。本作にも、特に意味のない「ポージング」なるアクションがあったりします。

 タイトルとキャラクターがエキセントリックな本作ですが、ゲームとしては完成度の高いベルトスクロールアクションでした。

 特に最大の特徴でもある「ライフアップグルメシステム」は、『美食戦隊』の名に恥じない画期的なシステム。道中で倒した敵がドロップする食材を集めて、ステージの合間にある「ディナータイム」に調理することで体力回復が図れるのです。

 しかも食材の組み合わせ次第で完成する料理が変化し、回復効果も増減。食い合わせが悪い食材を組み合わせてしまうと、逆に体力が減ったりすることも……。

 発売時期がスーファミ末期の1995年だったこともあり、超プレミアソフトとしても知られる『美食戦隊 薔薇野郎』。しかし2018年に復刻され、また英語版タイトル『Gourmet Warriors』の名で現行のゲームハードでも発売されているので、プレイの敷居はかなり下がっています。

■「将棋シューティング」って何事!? 前代未聞の謎ゲーにしびれた『将棋三昧』

 「将棋」をモチーフにしたゲームソフトの内容といえば、コンピュータや人を相手に対局するモードや、詰将棋、あるいは回り将棋あたりでしょう。

 しかし、そこに想像もしないゲームジャンルを組み合わせてしまった将棋ソフトがありました。それが1995年12月に発売された『将棋三昧』です。実はこのゲームも、『美食戦隊 薔薇野郎』と同じヴァージンインタラクティブエンターテインメントが発売したゲームでした。

 本作には「詰将棋」「対局」、そして「新たなる挑戦」という3つのモードがあり、「新たなる挑戦」には「射撃将棋」というモードが収録されています。

 射撃将棋は本作オリジナルのゲームで、プレイヤーは自機の「歩」を操作し、配置された敵陣の駒を撃って消していく『ギャラクシアン』や『ギャラガ』などに似たタイプの縦スクロールシューティングとなっています。

 敵機ならぬ敵の駒は、「香車なら真っすぐ」「角行なら斜め」など、将棋の駒と同じような動きで突っ込んできます。そして駒を倒すと、さまざまなアイテムが出現。昇格アイテムを入手すると自分の駒(自機)が「歩」から「香」、「桂」と順番にパワーアップ。ダメージを受けると駒が降格し、歩の状態で被弾するとゲームオーバーになります。

 自分の駒を「王」まで昇格させて敵を全滅させるか、「将」と書かれたアイテムを取ることでボスキャラとの対戦に移行。やけにメカメカしい巨大な「王将」と一騎打ちすることになります。

 もちろん、単体のシューティングゲームと比べたらそこまで内容が詰まっているわけではありませんが、将棋要素を巧妙に取り入れたミニゲームとして見ると、とてもよくできています。

 なぜ将棋ゲームにこのモードを入れようと思ったのかは謎ですが、そのおかげもあってか現在は超高額ソフトとして取引されている不思議な作品です。

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