3月8日0時、株式会社カラーの公式YouTubeで「エヴァンゲリオン放送30周年記念特別興行」というタイトルの『エヴァンゲリオン』の新作短編アニメが公開された。
この14分26秒の動画は、2月21日から23日にかけて開催された『エヴァンゲリオン』作品30周年記念フェス「EVANGELION:30+;30th ANNIVERSARY OFEVANGELION」の会場で初披露された作品。『エヴァ』シリーズのヒロインの一人であるアスカに焦点を当てたものだった。
一般公開されたことで、今この内容が『エヴァ』ファンの間で話題を呼んでいる。
※本記事は作品の内容を含みます。
■劇中で明かされた「気持ち悪い」のセリフの意味
アニメは、寄席会場らしきところを背景に、サンパチマイクを中心にした「漫才」から始まる。
テレビシリーズの登場人物「惣流・アスカ・ラングレー」と、2006年から4部作で劇場公開された、新たな設定とストーリーで再構築された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の「式波・アスカ・ラングレー」が「ダブル・アスカ・ラングレー」として漫才を披露するという形だ。2人は関西弁で軽快なトークをしていく。
声優の宮村優子さんが二人のアスカを演じ分けており、見た目は同じアスカではあるが、「惣流」は14歳らしい若さとテンションの高さがあり、また「式波」は少々落ち着いて見える。
アニメの内容は、「幸せなラストを迎えたい」という惣流・アスカ・ラングレーが自身の幸せのために何度も世界をリテイクしていくというもの。ギャグあり、お色気(?)あり、様々なifの世界あり、セルフオマージュありと、見ているだけでこれまでの『エヴァ』の30年間を思い出す懐かしさが感じられた。
その中で、アスカが他の登場人物をどう思っているかも垣間見える。特に渚カヲルに対しての「どうせそれらしいことを遠回しに言うだけで、余計訳わかんないカオスにしちゃうだけでしょ」と言うセリフには、思わず頷いたファンもいたかもしれない。
さらに、アニメファンの間で長く考察が語られてきた「気持ち悪い」というセリフの真意がさらりと明かされたのも衝撃的だったのではないか。このセリフはテレビ版のラスト2話を補完する形で上映された劇場版作品『Air/まごころを、君に』のラストで生き残ったアスカが発したセリフであるが、シチュエーションなどに謎が多かったため、これまで様々な考察が語られてきた。
アニメの中で、アスカはこのときについて「あのバカの自分世界に付き合わされて首絞められて気持ち悪かっただけ」と語っている。
そのほか、見落としがちであるが式波の発した「お互い違う世界線」というセリフのおかげで、両者が明確に別の存在であることも明示されたのは、ファンにとって貴重な収穫だったと言えるだろう。


