漫画に描かれなかった「卍解」「完聖体」も…『BLEACH 千年血戦篇』原作ファンがしびれた「珠玉のアニオリ描写」の画像
『BLEACH 千年血戦篇』(C)久保帯人/集英社・テレビ東京・dentsud・ぴえろ

 久保帯人氏の人気コミックが原作のアニメ『BLEACH』(集英社)の「千年血戦篇」の最終クールが、いよいよ2026年7月に放送開始される。

 本シリーズは、原作者が総監修を務めていることもあり、原作を補完するかたちでオリジナル描写が追加されているのが特徴だ。そういう意味では、『BLEACH』はアニメで作品が完結しているといえるかもしれない。

 そこで今回は、これまでの「千年血戦篇」でのアニメオリジナル(アニオリ)描写の中から、特に印象的だったものを振り返っていこう。

 

※本記事には作品の内容を含みます。 

■カッコよすぎた平子の卍解

 まず紹介したいのが、第16話で描かれた平子真子の卍解(ばんかい)だ。

 平子の持つ斬魄刀の始解状態「逆撫」は、相手の上下左右や前後の感覚ばかりでなく、見えている方向と斬られる方向も逆にしてしまう。相手の平衡感覚をぐちゃぐちゃにして戦闘不能状態に追い込む、かなりやっかいな代物だ。

 裏切り者の藍染惣右介と戦った際には、この能力で相手を追い詰めるかに思われた。しかし、藍染の「鏡花水月」による催眠の影響を受け、返り討ちにあって敗北してしまう。

 その後も平子の卍解を見る機会はないまま、最終章を迎えることになった。原作ではここでも平子の出番はそれほどなく、活躍も見られなかったが、アニメではなんと卍解を使用する姿が描かれたのだ。

 戦いの中、滅却師(クインシー)の軍勢に囲まれた平子は、卍解「逆様邪八宝塞」を解放した。その能力は、周りの敵味方の認識を逆転させ、同士討ちを誘発させるというものだ。これにより、滅却師たちはお互いを殺し合って全滅してしまった。

 不敵な笑みを浮かべた平子が卍解を披露すると、瞬く間に大勢の敵がバタバタと倒れていく。このときの和テイストのBGMといい、ぐるりと上下が回転するようなカメラワークといい、ゾクゾクするような名場面である。

 仲間が側にいる時には使用できない危険な能力なので、これまで使わなかったことにも納得がいく。この能力はスピンオフ小説には登場しており、そちらを読んでいたファンからすると嬉しいサプライズだったのではないだろうか。

■まさに規格外、千手丸の卍解

 王属特務・零番隊の第四官・修多羅千手丸の卍解も、平子と同じく原作漫画には登場していない。原作での千手丸は、ラスボスであるユーハバッハの進軍を食いとめようとするも失敗。その後どうなったのかは詳しく描かれていなかった。

 アニメではこの戦いの際、千手丸が卍解を使用するシーンが追加された(第26話)。千手丸の斬魄刀の始解は「刺絡」で、無限に出る霊子の糸を操ることができる。捕縛や修復で使用するほか、刺突という攻撃方法もあるが、威力はそれほど高くなさそうに見えた。

 そのため、卍解も大したことはないと思いきや、それは大きな間違いだった。アニオリで見せた卍解「娑闥迦羅骸刺絡辻」は、始解とは能力の強さが段違いである。

 巨大な機織りを出現させ、そこから生み出したさまざまな反物で攻撃していく。しかも、反物はそれぞれ相手に合わせた能力を発揮し、斬撃に凍結、燃焼など、まさになんでもありだ。

 固有結界のようで不可避に近いこの能力は、卍解の中でも恐らく上位に入る強さなのではないだろうか。色とりどりの反物が敵を葬る光景は、恐ろしくも美しく、零番隊の規格外ぶりがまざまざと伝わってくる見事な補完だった。

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