■フリーレンすらも「化け物」と表現する実力
ハイターの実力については、フリーレンも作中で「化け物」と評している。
勇者一行が七崩賢「不死なるベーゼ」の結界魔法に閉じ込められた際、それをどうにか壊すまでの時間が最大の障壁となった。これに対し、ハイターは「無補給無酸素状態でも生存できる魔法」を全員にかけるという解決法をとる。
涼しい顔で、まるで当たり前のようにさらっと話した際には、フリーレンも「ここには化け物しかいないのか…」と呆れの色を見せていた。アイゼンも「飲んでいないと本当に優秀だな」と感心しており、ふだんは酒がある種の弱体化補正として機能しているのかもしれない。
最も驚くべきは魔王討伐の時期のハイターは、おそらく10代か20代という若さで、こういった力を習得していたという点である。数十年にも及ぶ鍛錬を重ねたわけではないため、そもそもの素質が桁外れだったのだろう。
もちろん、魔王討伐の旅は険しい道のりだったはずで、その過程で飛躍的な成長を遂げた可能性も考えられる。いずれにしても、あのフリーレンに「化け物」とまで言わせたのは才能と努力、そして経験のすべてが突き抜けていたからといえるだろう。
酒をこよなく愛し、ほとんど二日酔いの状態で、フリーレンには「生臭坊主」とまで言われるハイター。後に戦災孤児だったフェルンを引き取り、愛情深く育て上げた優しい僧侶というイメージも強い。
しかしその実、異常なまでの魔力量を秘め、強力な魔法をいともたやすく使いこなす「化け物」でもあった。こうして振り返ってみると、魔王討伐を達成したパーティメンバーの凄まじさがあらためてよく分かる。


