少女も男子も憧れた「秘密のアイドル」…『魔法の天使クリィミーマミ』が今なお熱狂的に支持される理由の画像
『魔法の天使クリィミーマミ』 (C)ぴえろ

 2026年4月より、「ぴえろ魔法少女シリーズ」のアニメ最新作『魔法の姉妹ルルットリリィ』が放送開始となります。

 ぴえろ魔法少女シリーズは、アニメ会社「スタジオぴえろ」が、昭和から平成にかけて展開してきたオリジナルアニメシリーズ。『魔法の姉妹ルルットリリィ』はその第6作目にあたり、実に28年ぶりとなるシリーズ復活の報は、多くのファンを喜ばせました。

 テレビ放送に先駆け、3月20日(金・祝)から2週間限定で、イオンシネマにて『ルルットリリィ』の第1話&第2話が先行上映。ここで注目したいのが、シリーズの記念すべき第1作目である『魔法の天使クリィミーマミ』の第1話も同時上映されることです。

 40年以上の時を超え、昭和から令和へとバトンをつなぐ2作品がそろい踏みすることも大きな話題を呼んでいます。

 そこで今回は「ぴえろ魔法少女シリーズ」の原点であり、昭和のアニメファンに多くの感動と衝撃をもたらした『魔法の天使クリィミーマミ』がいかに斬新だったのかを、当時リアルタイムで視聴していた筆者が、女性目線で振り返ってみたいと思います。

※本記事には作品の内容を含みます。

■女の子の憧れを凝縮した「パステルカラー」の魔法のアイドル

優は、フェザースターの妖精・ピノピノから魔法の力をもらう (C)ぴえろ

 「ぴえろ魔法少女シリーズ」の金字塔となったアニメ『魔法の天使クリィミーマミ』(1983年)は、日本テレビ系列で放送されました。

 物語の主人公は10歳の少女・森沢優。偶然、夢の世界「フェザースター」の箱舟を助けたお礼に、1年間の期限付きで魔法のステッキを借りた彼女は、16歳のお姉さんへと“変身”する能力を得ます。

 その姿で芸能事務所にスカウトされた優は、アイドル歌手「クリィミーマミ」としてデビューし、小学生との二重生活を送ることになるのです。

 同作のキャラクターデザインは、昭和版『うる星やつら』などで圧倒的な人気を誇った高田明美さん。さらに原案・構成を伊藤和典さん、監督を小林治さんが務めるという、当時のアニメ界をけん引する豪華クリエイター陣によって制作されました。

 本作の最大の魅力は、なんといっても誰もが目を引くハイセンスなビジュアルです。ショートカットで元気な優は、ボリュームあるミニスカートで愛らしさを表現。一方、変身後のマミは当時のトレンドである「聖子ちゃんカット」を思わせる髪形に、大人びたメイク。フリルをふんだんにあしらったステージ衣装は、まさに当時の女子が憧れてやまないキラキラした姿そのものでした。

 それまでのアニメ作品ではいつも同じ服を着たキャラクターが一般的でしたが、『クリィミーマミ』ではマミがいろいろな衣装を身にまとい、着せ替え的なファッション要素も加わりました。

 ヘッドドレスやイヤリング、パンプスなど細部のデザインまで、高田明美さんのセンスが光ります。現在でもファッションブランドとのコラボが絶えないのは、当時のデザインがすでに高いレベルで完成されていたからかもしれません。

 そして筆者がもっとも“新鮮”に感じたのは、当時のブラウン管の中で輝く彼女たちが「パステルカラー」を基調に描かれていたことです。

 特にマミの紫色の髪や衣装の絶妙に淡いピンク、そして手描きのアニメながらグラデーション表現も積極的に取り入れられており、いち視聴者としては映像のクオリティの高さに驚かされるばかりでした。

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