■制限時間は3分間! 原作さながらの怪獣対決で特撮気分に浸れる『ウルトラマン』

 1991年4月にバンダイ(現:バンダイナムコエンターテインメント)から発売されたのがアクションゲーム『ウルトラマン』だ。

 本作は、当時主流だったSD化されたウルトラマンではなく、リアルな等身で描かれたウルトラマンが巨大怪獣と1対1のバトルを繰り広げる格闘ゲームである。

 ファミコン時代と違い、大容量のスーファミだからこそ実現できたリアルなグラフィックが大きな魅力。特にオープニングの演出は秀逸で、赤い背景に白い文字で「ル」が小さい特徴的なタイトルロゴからテレビ番組の登場シーンを忠実に再現したウルトラマンの姿まで、その迫力は圧巻だった。

 そして、ウルトラマンの滑らかな動きはもちろんのこと、ベムラーやレッドキング、ゼットンといった巨大怪獣たちもリアルでかっこよかった。

 バトルシステムは、パワーメーター(体力ゲージ)がゼロになると負けになるだけでなく、ウルトラマンの大きな特徴である「地球上での活動時間は3分間」という設定を忠実に再現。残り時間のタイマーがゼロになった場合も敗北となるのも面白い。

 さらに、残り時間が60秒を切るとカラータイマーが赤く点滅し、警告音が鳴り響く。この原作を再現するかのような演出は特撮ファンの心を鷲掴みにし、バトルの緊張感を高めてくれた。

 「岩石落とし」や「ウルトラチョップ」など、ファンにはおなじみの技も健在。さらに光線技エネルギーを溜めると、「スラッシュ光線」「アタック光線」「ウルトラスラッシュ(八つ裂き光輪)」「スペシウム光線」と、段階的に4つの必殺技を使えるようになる。

 怪獣を倒すためには、制限時間内に相手のパワーメーターをゼロにし、「FINISH」のサインが表示された状態でとどめの「スペシウム光線」を浴びせないといけない。

 だが、これがなかなか難しい。ウルトラマンと怪獣は攻撃を受けないと自然に体力が回復していくのだ。そのため「FINISH」サインが表示されても光線技エネルギーがMAXまで溜まっていなければ、その間に怪獣の体力が回復してしまい、好機を逃してしまうことも多かった。

 タイミングがずれてしまうと、また光線技エネルギーを溜め直さなければならず、点滅するカラータイマーに歯がゆい思いをしたプレイヤーは筆者だけではないはずだ。

 なお最終ステージでは、ゼットンにスペシウム光線を跳ね返されて、ウルトラマンは敗北してしまう。その後、プレイヤーは科学特捜隊の隊員として、岩本博士の作った「ペンシル爆弾」をゼットンに直撃させることでようやく勝利となる。

 ウルトラマンではなく、科学特捜隊がとどめを刺すという原作通りの結末は、特撮ファンにとって非常に嬉しい演出だった。エンディングでは、ウルトラマンがハヤタ隊員に体を返すあの名シーンも描かれており、作品に対する制作陣のリスペクトと情熱が伝わってくる。

 ちなみに、最後のゼットンは超強い。やっかいな瞬間移動をしてくるため、初見でクリアできたプレイヤーはほとんどいなかったのではないだろうか。だがしかし、簡単に倒せないからこそ、ゼットンはラスボスにふさわしいのだ。

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