■小生意気な少年を演じた緒方恵美
『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジ役で有名な緒方恵美さんも、本作への出演経験がある。彼女は劇場版『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』で、諸星秀樹の声を担当した。
緒方さんは、どこか闇を抱えた少年を演じるイメージが強いが、この諸星は口が達者で快活な小学生。警視副総監である祖父の威を借りてやりたい放題の、わがままな子どもだ。大人相手に馬鹿にした態度をとり、周りに平気で迷惑をかける姿は、実に憎たらしさ満点だった。
こうしたキャラクターを緒方さんが演じていることに驚き、思わずクスリとしてしまった視聴者もいたかもしれない。普段とのイメージとは違う役によって、声優の新たな一面を発見できるのは、ファンにとって嬉しいことである。
■低音ボイスで視聴者を魅了した山寺宏一
「七色の声を持つ」とも評される山寺宏一さんは、本作で犯人役を3度も担当。第385~387話「ストラディバリウスの不協和音」の羽賀響輔、第449話「本庁の刑事恋物語 偽りのウエディング」の平正輝、劇場版『名探偵コナン 水平線上の陰謀』の日下ひろなりを演じている。
中でも特に印象的だったのが、天才作曲家でありながら、極めて手の込んだ殺人計画を実行した羽賀。無精ひげさえも様になる整った顔立ちで、山寺さんの低音ボイスも相まって大人の色気を醸し出していた。数話限りのゲストキャラクターでありながら、すっかり彼に魅了されてしまった視聴者も多いのではないだろうか。
さらに、山寺さんは赤井秀一の父親である赤井務武の声も担当している。犯人役からの、まさかの“昇格”を果たしたといえるだろう。
『名探偵コナン』では、主要キャラクター以外の“チョイ役”にも大物声優が声を当てていることが多く、その出演はファンにとって大きなサプライズとなっている。場合によっては、声だけで誰かすぐにわかってしまい、「もしかしてこのキャラクターが犯人なのでは……?」と勘ぐってしまうこともあるほどだ。
今回紹介した以外にも、多くのベテラン声優が意外な役で登場している。本作を視聴する際には、ゲストキャラクターの声に注意深く耳を傾けてみるのも、また楽しいのではないだろうか。


