懐かしの作品が席巻!? 『機動警察パトレイバー』に『攻殻機動隊』、『北斗の拳』に『魔法騎士レイアース』も…2026年アニメ界に押し寄せる「昭和・平成リブートの波」の画像
『機動警察パトレイバー EZY』キービジュアル (C)HEADGEAR / 機動警察パトレイバー EZY製作委員会

 2026年のアニメ界では、昭和・平成に生まれた名作タイトルのリブートが相次いでいる。現在リメイクや続編が放送中の『ハイスクール!奇面組』や『鎧伝サムライトルーパー』を筆頭に、TVシリーズ、劇場作品、長期プロジェクトまで、多彩な形で往年の作品が再始動を果たしている。

 注目すべきは、それらが単なる再放送や総集編ではなく、明確に「新作」として再構築されている点だ。当時を知る世代にとっては「懐かしい記憶を呼び覚ます体験」となり、新しい世代にとっては「最高峰の技術で描かれる完全新作」として受け入れられているだろう。

 今回は、2026年に展開が予定されている昭和・平成リブート作品の中から、特に注目度の高い6タイトルを紹介していく。

 

※本記事には各作品の内容を含みます。

 

■日常に溶け込む近未来、リアル志向SF2大タイトル

 まず注目したいのは、ロボットアニメに「リアリズム」という概念を持ち込んだSF界の2大タイトルだ。

 2026年5月より、全3章構成で劇場公開されるのが『機動警察パトレイバー EZY』だ。本シリーズは1988年、クリエイター集団・ヘッドギアが放ったメディアミックス作品として産声をあげた。

 最大の特徴は、それまでの「正義のヒーロー」としてのロボット像を排し、あくまで社会インフラの一部である汎用人型作業機械「レイバー」として描いた点にある。日常の風景に溶け込むレイバー、それに伴い増加するレイバー犯罪、そしてそういった事件に対抗する特車二課パトロールレイバー中隊、通称「パトレイバー」という現実に即した設定は、当時のアニメファンに鮮烈な衝撃を与えた。

 今回の新作でも、舞台となるのはやはり「特車二課」だ。しかし、時代設定は旧シリーズから数十年が経過し、隊員たちも代替わりしているようだ。出渕裕監督、脚本の伊藤和典氏、キャラクター原案のゆうきまさみ氏らレジェンドたちが再集結し、この“新たな特車二課”をどう描くのか。長年新作を待ち望んできたファンの1人として、期待が高まる作品だ。

 続いて7月放送・配信予定の『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』も、リブート群の中でひときわ高い注目を集めている。制作を担当するのは、『映像研には手を出すな!』や『ダンダダン』で圧倒的な独創性を見せつけたサイエンスSARUだ。

 今年1月に公開されたプロモーションビデオ第1弾では、士郎正宗氏の原作漫画に近いキャラクターデザインが確認され、既存のアニメシリーズとはまた異なる、新たな「攻殻」のアプローチが示唆された。

 インターネットやAIが現実のインフラとして定着した2026年において、“少佐”率いる「公安9課」の物語はどのように再構築されるのだろうか。シリーズごとに常に時代の最先端の表情を見せてきた作品だけに、その未知の可能性に期待は膨らむばかりである。

■伝説の物語が再始動!2大ヒロイック・ファンタジー

 リアル志向のSF作品とは対照的に、世代を超えて語り継がれてきた2つのヒロイック・ファンタジーも、2026年に新たな動きを見せる。

 2026年内の放送・配信が発表されている『北斗の拳 -FIST OF THE NORTH STAR-』は、発表と当時に大きな反響を呼んだ。

 『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて、連載が始まったのが1983年。原作:武論尊氏、作画:原哲夫氏という黄金コンビが生み出したこの金字塔は、1984年からアニメ放送され、最高視聴率23.4%を記録するなど社会現象を巻き起こし、その圧倒的な影響力はいまなお語り継がれている。

 「199X年 世界は核の炎に包まれた!!」という衝撃的なナレーションで始まる独特の世界観。原氏が描く劇画特有の重厚な肉体表現や、逃れられない宿命を描く容赦のないバイオレンスな描写。それらを最新の映像技術でどのように表現してみせるのか、制作陣の手腕に熱い注目が集まっている。

 凄絶な奥義の演出を含め、令和の時代に放たれる新たな「世紀末」に期待したい。

 同じく2026年にTVアニメとして再始動するのが『魔法騎士レイアース』である。女性漫画家集団・CLAMPが描き出した、異世界セフィーロに召喚された3人の少女が己の運命に向き合う物語だ。

 1994年から放送された前回のアニメは、ファンタジーと巨大ロボット、そして少女たちの友情を融合させた画期的な作風で、男女を問わず多くのファンを魅了した。田村直美さんが歌う主題歌『ゆずれない願い』も大ヒットを記録。筆者も当時の視聴者の1人だが、今でもふとした瞬間にあのメロディを口ずさんでしまうほどである。

 新作では、CLAMPならではの華やかなキャラクターデザインはそのままに、魔神(ましん)とのバトルや魔法の演出が、現代の映像技術でどこまでダイナミックに描かれるのかが大きな見どころとなりそうだ。

 シリーズ未体験の層にとっても、物語とビジュアルの両面で惹きつけられる一作になるに違いない。

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