現在放送中のドラマ『プロフェッショナル保険調査員・天音蓮』(フジテレビ系)。本作では玉木宏さんが『のだめカンタービレ』以来、フジテレビ系ドラマに9年ぶりの主演を果たしたことで、話題を集めている。
今回、玉木さんが演じるのは、卓越した洞察力と行動力を兼ね備えた最強の保険調査員・天音蓮。保険金を巡る難事件に仲間とともに立ち向かう姿を、軽快かつ痛快に描く保険エンターテインメントだ。
玉木さんといえば、ドラマと並行して1月16日に国際ブラジリアン柔術連盟主催の大会「ヨーロピアン2026」に出場。紫帯マスター4のフェザー級で銅メダルを獲得するという快挙を成し遂げ、大きな話題を呼んだ。俳優とアスリートの両立は並大抵の努力ではなく、そのストイックさには驚かされるばかりだ。
そんな玉木さんが俳優として一躍ブレイクするきっかけとなったのが、前述の2006年のドラマ『のだめカンタービレ』である。玉木さんが演じた千秋真一が日本中の女性視聴者をときめかせた。なぜ千秋さまは、それほどまでに人々の心を掴んだのか。今回は、玉木宏の代名詞ともいえる千秋真一のハマりっぷりを改めて振り返ってみたい。
■イケメンな外見も「そっくりすぎ」
『Kiss』に2001年から2006年にかけて連載されていた二ノ宮知子さんの同名漫画を実写化したドラマ『のだめカンタービレ』。天才的な才能を持つ変わり者の音大生“のだめ”こと野田恵と、指揮者を目指すエリート・千秋真一が、音楽を通じて様々な経験を積み、お互いに支え合いながら成長を遂げていく音楽ラブコメである。
千秋は、マルチリンガル・お坊ちゃま・容姿端麗・頭脳明晰、そしてカリスマ性もあるという完璧な青年。性格は俺様気質だが、情に厚く世話焼きで可愛らしい一面も持ち合わせているキャラクター。
お近づきになりたいけどちょっと近づきにくい……そんな雰囲気を醸し出す男性なのだが、玉木さんはそんな二面性のある千秋という人物を見事に演じた。
当時の玉木さんは多数のドラマや映画に出演し人気を博していたが、本作での好演に視聴者からは「千秋さまに見惚れる」といった声が続出。作中での千秋は基本的にYシャツに黒のスラックスを身につけていることが多く、身長180センチという玉木さんのスタイルは、こういったシンプルな服装が実にハマる。ただそこにいるだけで、上品さすら漂ってしまうのだから不思議だ。
さらに、たまに披露していた私服時のラフなVネックニットとのギャップも忘れられない。エリートらしい高級感、スタイリッシュさ、そして二面性と、少女漫画史に残るイケメンキャラを玉木さんが原作のイメージそのままに演じたことで、多くの視聴者を夢中にさせたのだった。
■鳥肌必須!緊張感漂う演奏シーン
同作は、クラシック音楽という当時は珍しいテーマのドラマだったが、名作として語り継がれているのは、指揮や演奏といった音楽シーンの効果もあるだろう。
千秋が燕尾服を端正に着こなし、情熱的かつ優雅にタクトを振る姿は、さながら本物の指揮者のようだった。そして、ドラマのヒット後に公開された劇場版では、日本を飛び出してフランス、チェコ、スロバキア、オーストリアといったヨーロッパ各地で壮大なスケールの撮影に挑戦。クラシックの本場・ウィーンでは権威ある楽友協会ホールの指揮台に立ち、本格的なオーケストラと観客に扮した現地の人々を前に、「ベートーヴェン交響曲第7番」に合わせて堂々とした演技を披露した。
玉木さんはもともと、クラシック音楽に精通していたわけではないという。だからこそ千秋を演じるにあたり、指揮はもちろんピアノ演奏についてもプロの指導を受け、非常に過酷な練習を積み重ねていたということが、バラエティ番組出演時などで語られている。
朝から晩まで通常の撮影をこなし、すべてが終わってからピアノと指揮の練習を繰り返す日々で、睡眠時間はほぼ1〜2時間程度。時には、シャワーを浴びてすぐに現場に戻ることもあったそうだ。
この徹底した役作りと並外れた努力があったからこそ、千秋の指揮シーンが音楽ドラマとしてのクオリティを高める役割を果たし、画面越しにも伝わるリアリティが生まれたのだろう。


