さまざまなロボットアニメ作品が入り混じり、アツいストーリーが展開されるシミュレーションRPG『スーパーロボット大戦』シリーズ。参戦作品それぞれの特徴や設定が複雑に混ざり合い、原作を踏襲しつつも独自の世界観を形成しているのが魅力である。
長い歴史を持つ『スパロボ』シリーズにおいて、代々受け継がれてきた定番のイベントや設定も多く、プレイしていると「これこれ!」と心躍らせることも少なくない。
しかし、『スパロボ』プレイヤーが定番だと思っていた設定が、実は原作アニメにはない「スパロボオリジナル設定」であることも多く、勘違いしているプレイヤーもいるようだ。今回は、そんな「スパロボ発祥と知って驚いた設定」を紹介していきたい。
■実は原作アニメにはなかった「財閥」設定
『無敵鋼人ダイターン3』のスーパーロボット「ダイターン3」は、『スパロボ』では比較的参戦が遅いほうで、その分圧倒的な強さを誇るメカとして知られている。メインパイロットの破嵐万丈は、コミカルでひょうひょうとしているがブレない芯を持っている快男児。主人公の部隊や軍を陰ながら支える「破嵐財閥の社長」としても知られている。
この財閥は万丈が火星から脱出する際に莫大な金塊を持ち出し、それを元手に創設された組織とされる。しかし実は、「破嵐財閥」という設定自体が『スパロボ』オリジナルである。
筆者は、初期の『スパロボ』シリーズからプレイしているが、『ダイターン3』のアニメを見たことがなかったため、破嵐財閥の存在は当然原作にある設定だと思い込んでいた。『スパロボ』内であまりにも自然に描かれていたので、この事実を知ったときは本当に驚いたものである。
なお、『スパロボZ』シリーズからは破嵐財閥という設定はなくなり、破嵐万丈には謎の富豪「ザ・ストーム」という新たな異名が追加された。万丈には『スパロボ』オリジナル設定を付与したくなる何かがあるのかもしれない……。
しかし、これだけさまざまなオリジナル要素があっても「万丈らしい」と思えるのが、彼のすごいところだろう。
■修理といえばこの機体! だが……原作にそんな機能はない!?
『スパロボ』で欠かせない存在が修理ユニット。ダメージを受けた機体のHPを回復する手段を有し、いわゆるヒーラーのような役割を担う機体を指す。そして、修理ユニットの代表的な存在がメタスだ。
メタスはテレビアニメ『機動戦士Zガンダム』や『機動戦士ガンダムZZ』に登場する機体で、メインパイロットのファ・ユイリィとともに『スパロボ』でお世話になったプレイヤーは多いだろう。
しかし、このメタスが持つ修理機能だが、原作の機体にそんな機能は存在しない。劇場版では百式のメガ・バズーカ・ランチャーのエネルギー供給を行うシーンはあるが、それも修復シーンではない。
では、なぜ『スパロボ』では「メタス=修理」の設定が定着したのだろうか。それは『機動戦士ガンダムZZ』の中で、ジュドーが乗ったZガンダムのビームライフルに不備があり、その調整をファが行ったシーンが元ネタになっていると思われる。
とはいえ、そのときファはメタスを降り、生身でビームライフルのプラグをつなぐ修復作業を行っており、メタスという機体自体に修理機能があるわけではなかった。
だが1991年にファミコンで発売された『第2次スーパーロボット大戦』でメタスに修理機能が初実装されて以降、『スパロボ』での修理機能といえばメタスのイメージが定着している。


